気絶ひきつけ)” の例文
旧字:氣絶
御新造様のお話しでは、このあいだ尼寺でお前さんとお逢いなすった時、お前さんは気絶ひきつけッちまったというじゃアありませんか。
清心庵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まさかに、生命いのちろうとは思うまい。厳しゅうて笛吹はめかち、女どもは片耳ぐか、鼻を削るか、あしなえびっこどころかの——軽うて、気絶ひきつけ……やがて、息を吹返さすかの。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わっしがこの慌て方じゃあ二階に残った女れん気絶ひきつけたかも分らない。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)