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『二癈人』
ふりがな文庫
『
二癈人
(
にはいじん
)
』
二人は湯から上って、一局囲んだ後を煙草にして、渋い煎茶を啜りながら、何時の様にボツリボツリと世間話を取交していた。穏かな冬の日光が障子一杯に拡って、八畳の座敷をほかほかと暖めていた。大きな桐の火鉢には銀瓶が眠気を誘う様な音を立てて沸っていた …
著者
江戸川乱歩
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「新青年」博文館、1924(大正13)年6月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約23分(500文字/分)
朗読目安時間
約39分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
圧
(
おさえ
)
而
(
し
)
何時
(
いつも
)
引釣
(
ひきつり
)
経
(
ふ
)
度
(
た
)
合
(
あい
)
思
(
おもい
)
抛
(
なげう
)
宛
(
ずつ
)
弄
(
ろう
)
悪
(
にく
)
憂
(
うれ
)
丈
(
だ
)
拡
(
ひろが
)
極
(
きま
)
沸
(
たぎ
)
独
(
ひとり
)
計
(
ばか
)
鼓
(
こ
)
命懸
(
いのちがけ
)
傷
(
きずつ
)
仕舞
(
しまい
)
聞訊
(
ききただ
)
無慚
(
むざん
)
井原
(
いはら
)
翳
(
かざ
)
纏
(
まと
)
編出
(
あみだ
)
糠悦
(
ぬかよろこび
)
箪笥
(
たんす
)
矢庭
(
やにわ
)
眼敏
(
めざと
)
眩暈
(
めまい
)
相
(
そう
)
直
(
す
)
現場
(
げんじょう
)
仰臥
(
ぎょうが
)
煩悶
(
はんもん
)
煙草
(
たばこ
)
煎茶
(
せんちゃ
)
一寸
(
ちょっと
)
迄
(
まで
)
啜
(
すす
)
鶯
(
うぐいす
)
離魂
(
りこん
)
障子
(
しょうじ
)
間
(
ま
)
銀瓶
(
ぎんびん
)
適
(
かな
)
遠音
(
とおね
)
途端
(
とたん
)
若
(
も
)
軈
(
やが
)
諦
(
あきら
)
誂向
(
あつらえむ
)
云
(
い
)
見度
(
みた
)
血腥
(
ちなまぐさ
)
虞
(
おそ
)
蒐集
(
しゅうしゅう
)
刺戟
(
しげき
)
併
(
しか
)
手
(
て
)
懺悔
(
ざんげ
)
憐憫
(
れんびん
)
兆候
(
ちょうこう
)
其場
(
そのば
)
忿怒
(
ふんぬ
)
彷徨
(
さまよ
)
強
(
し
)
抽斗
(
ひきだし
)
却
(
かえ
)
度毎
(
たびごと
)
呑気
(
のんき
)
幽
(
かす
)
巾着
(
きんちゃく
)
寧
(
むし
)
味
(
あじわ
)
如何
(
いか
)
曖昧
(
あいまい
)
漠
(
ばく
)
滔々
(
とうとう
)
湯治
(
とうじ
)
何故
(
なぜ
)
気焔
(
きえん
)
此処
(
ここ
)
何時
(
いつ
)
枕下
(
まくらもと
)
束
(
つか
)
火鉢
(
ひばち
)
暫
(
しばら
)
晩夜
(
ゆうべ
)
是非
(
ぜひ
)
昨夜
(
ゆうべ
)
昂進
(
こうしん
)
日和
(
ひより
)
斎藤
(
さいとう
)
余韻
(
よいん
)