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『百合子』
ふりがな文庫
『
百合子
(
ゆりこ
)
』
百合子は雪解のあとのわるい路を拾ひながら、徐かに墓地から寺の門の方へと出て来た。 もしそこに誰かゞゐたならば、若い娘の低頭き勝に歩を運んでゐるのを見たばかりではなく、思ふさま泣いて泣いて泣腫らした眼と、いくらか腫れぼつたくなつてゐる眼頭と、 …
著者
田山録弥
著者
田山花袋
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「令女界 第四巻第四号」1925(大正14)年4月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約10分(500文字/分)
朗読目安時間
約16分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
狼狽
(
どぎまぎ
)
女
(
ぢよ
)
浸
(
した
)
蔵
(
をさ
)
蹲踞
(
うづくま
)
一齣
(
いつく
)
欷歔
(
すゝりあ
)
屍
(
なきがら
)
条
(
すぢ
)
横
(
よこたは
)
何
(
な
)
葉末
(
はうら
)
蛙
(
かはづ
)
佗
(
さび
)
低頭
(
うつむ
)
茫然
(
ぼんやり
)
溝
(
どぶ
)
欷歔
(
すゝりなき
)
木槿
(
もくげ
)
流石
(
さすが
)
泥濘
(
ぬかるみ
)
睜
(
みは
)
花片
(
はなびら
)
芽
(
め
)
展
(
ひら
)
喜悦
(
よろこび
)
叢
(
くさむら
)
刷
(
は
)
裁板
(
たちいた
)
上
(
のぼ
)