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女
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め
ふりがな文庫
“
女
(
め
)” の例文
春はまだ浅き菜畠、白き
鶏
(
とり
)
日向あさるを、水ぐるままはるかたへの、窻障子さみしくあけて、
女
(
め
)
の
童
(
わらべ
)
ひとり見やれり、
外
(
と
)
の青き菜を。
篁
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
その代りに二人の女が生活にもつれて彼のこゝろを綾取っていた。一人は建築学校教授の娘カテリイヌ。一人は
遊
(
あそ
)
び
女
(
め
)
のリサであった。
巴里祭
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
心の迷いで、ついふらふらとばくちなぞに手は染めましたなれど、まだわたしは女の操までも人に売るはした
女
(
め
)
ではござりませぬ。
右門捕物帖:25 卒塔婆を祭った米びつ
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
この
婦
(
おんな
)
の日頃ねんじ
奉
(
たてま
)
つる観音出でて僧と
現
(
げん
)
じ、
亡婦
(
ぼうふ
)
の腹より赤子を
出
(
いだ
)
し、あたりの
賤
(
しず
)
の
女
(
め
)
にあづけ、飴をもつて養育させたまひけり。
小夜の中山夜啼石
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それをのぞいて
女
(
め
)
の
童
(
わらわ
)
が後ろの建物のほうへ来て、『
右近
(
うこん
)
さん、早くのぞいてごらんなさい、中将さんが通りをいらっしゃいます』
源氏物語:04 夕顔
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
▼ もっと見る
頭に物を乗せた
大原女
(
おはらめ
)
が通る。河原の瀬を、
市女笠
(
いちめがさ
)
の女が、
女
(
め
)
の
使童
(
わらべ
)
に、何やら持たせて、濡れた草履で、
舎人町
(
とねりまち
)
の方へ、上がってゆく。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わたしは天野の旦那様のかくし
女
(
め
)
——ね、分ったでしょう。そのわたしが平一郎さんをお世話するということは、出来ないことでしょう。
地上:地に潜むもの
(新字新仮名)
/
島田清次郎
(著)
美
(
うつく
)
しい
女
(
め
)
ちょうは、
自分
(
じぶん
)
の
卵
(
たまご
)
をどこに
産
(
う
)
んだらいいかと
惑
(
まど
)
っているふうでありました。なるたけ
暖
(
あたた
)
かな、
安全
(
あんぜん
)
な
場所
(
ばしょ
)
を
探
(
さが
)
していたのでした。
冬のちょう
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
朝
(
あした
)
より
夕
(
ゆうべ
)
に至るまで、
腕車
(
くるま
)
、
地車
(
じぐるま
)
など一輌も
過
(
よ
)
ぎるはあらず。美しき
妾
(
おもいもの
)
、富みたる
寡婦
(
やもめ
)
、おとなしき
女
(
め
)
の
童
(
わらわ
)
など、夢おだやかに日を送りぬ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
僧二 卑しい
遊
(
あそ
)
び
女
(
め
)
などの言葉をまに受けてたまるものですか。おめでたいといっても限りがある。たいていわかったことではありませんか。
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
都の
浮
(
うか
)
れ
女
(
め
)
は、せめてわたくしたちの幸福にあやかりたいと、名前までも祇一、祇二、祇福、祇徳などと争って改めてみたものでございます。
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
取って十九と聞きましたが、遊び
女
(
め
)
によくある型で、愛嬌がこぼれそう。銭形平次もこの女の豊満さには大たじたじです。
銭形平次捕物控:349 笛吹兵二郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
大将軍範頼が義経にこれを伝えたので、院へ伺いを立てて助命を請われたところ、院の御所の公卿殿上人を始め、局の女房、
女
(
め
)
の
童
(
わらわ
)
にいたるまで
現代語訳 平家物語:09 第九巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
すなわち
浮
(
う
)
かれ
人
(
びと
)
や
浮
(
う
)
かれ
女
(
め
)
は、一定の居所を定めずして、次へ次へと浮かれあるいて行く人々であったのであります。
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
「なにしろ、あんまりあなた、美妙斎が好きすぎるもの。『いらつ
女
(
め
)
』に書いてる
女
(
ひと
)
にも何かあるんだって? 困るわねえ、浅草にもだってね。」
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
もし巨石群の遺跡に富む「
男
(
お
)
かん」「
女
(
め
)
かん」二峰の神南備山が、鬼門を守つて立つならば、この高山の石仏は、正にその正反対の裏鬼門にあたる。
南予枇杷行
(新字旧仮名)
/
河東碧梧桐
(著)
昨年の秋
鳥部寺
(
とりべでら
)
の
賓頭盧
(
びんずる
)
の
後
(
うしろ
)
の山に、
物詣
(
ものもう
)
でに来たらしい女房が一人、
女
(
め
)
の
童
(
わらわ
)
と一しょに殺されていたのは、こいつの
仕業
(
しわざ
)
だとか申して居りました。
藪の中
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
だんだん恐ろしい呪いも何も忘れて、ちょうど血吸い
女
(
め
)
につかれた人たちのようにふらふらと家を出て参りました。
道成寺(一幕劇)
(新字新仮名)
/
郡虎彦
(著)
せめてそれ丈けが俺の意識の上での生活の望みであり慰安でもあるあの女の誠は畢竟『
遊
(
あそ
)
び
女
(
め
)
の誠』にすぎなくて
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
うかれ
女
(
め
)
のやうに化粧した
薔薇
(
ばら
)
の花、
遊女
(
あそびめ
)
の心を
有
(
も
)
つた
薔薇
(
ばら
)
の花、
綺麗
(
きれい
)
に顏を
塗
(
ぬ
)
つた
薔薇
(
ばら
)
の花、
情
(
なさけ
)
深さうな
容子
(
ようす
)
をしておみせ、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ、
無言
(
むごん
)
の花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
豊雄
一七八
漸
(
やや
)
此の事を
覚
(
さと
)
り、涙を流して、おのれ
一七九
更に盗をなさず。かうかうの事にて、
県
(
あがた
)
の
何某
(
なにがし
)
の
女
(
め
)
が、
前
(
さき
)
の
夫
(
つま
)
の
帯
(
お
)
びたるなりとて得させしなり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
春とは云へ、夜が更けると、袖袂が冷えて來る。それでは、袈裟!
女
(
め
)
の
童
(
わらは
)
を呼んで、臥床を取らせるがよい。
袈裟の良人
(旧字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
演ずるに当って、演者は、たとえ
賤
(
しず
)
が
女
(
め
)
を演ずる場合にも、先ず『花』(美しいという観念)を観客に与えることを第一としなければならぬ。先ず『花』を
FARCE に就て
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
食べ物を野天でこしらえるということは、大人でも興味を持つほどの珍しい事件なのに、ましてやこれに携わった者がいつの世からともなく
女
(
め
)
の
童
(
わらわ
)
であった。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
八千矛の神のみことは、とほ/″\し、
高志
(
こし
)
の国に、
美
(
くわ
)
し
女
(
め
)
をありと聞かして、
賢
(
さか
)
し
女
(
め
)
をありと
聞
(
きこ
)
して……
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
其処には切灯台の
微
(
うす
)
紅い
灯
(
ひ
)
がほっかりと青い畳の上を照らしていたが、その灯の光に十五六に見える細長い顔をした
女
(
め
)
の
童
(
わらべ
)
の銚子を持った姿をうつしだしていた。
庭の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
『なんだってわたしは、なんだってわたしは嫁になんぞ来たんだろう。生まず
女
(
め
)
のくせに、なんだって臆面もなく、男一匹の運勢の邪魔だてをしに来たんだろう!』
ムツェンスク郡のマクベス夫人
(新字新仮名)
/
ニコライ・セミョーノヴィチ・レスコーフ
(著)
持つ
賤
(
しづ
)
が
女
(
め
)
も、柔和で華奢でしやんとして、京の田舎の中国の、にがみ甘みをこきまぜて、恋の重荷に乗せてやる伝馬町筋十八丁、其他町の数々を語り申さん聞き玉へ
名古屋スケッチ
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
……俺は
普通
(
ただ
)
の強盗とは違うんだぞ。そのうちにタッタ一つ大きな仕事をして、大威張りで北海道を脱け出すまでは、ケチな金や、ハシタ
女
(
め
)
には眼もくれないんだぞ……。
白菊
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
あるいはヒステリー
女
(
おんな
)
の憂鬱ではなくて健康な
孕
(
はら
)
み
女
(
め
)
の憂鬱である。すなわち彼の衷に秘められた闇と憂鬱とは光と快活とを生みそして育てるところの闇と憂鬱とである。
語られざる哲学
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
「えゝ、この穀つぶしの淫だら
女
(
め
)
。」いきなり、お芳の體に、ひしやくで水をぶツかけた。
防雪林
(旧字旧仮名)
/
小林多喜二
(著)
浮気なうかれ
女
(
め
)
や、はしたない町のむすめが、ほんの一夜、ふた夜、ねむられぬ枕の上で描いて見る、まぼろしの恋よりも、もっともっと
儚
(
はか
)
ない、つまらない、いやしい恋としか
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
長順 (回想に耽るが如く夢幻的に、)
彼
(
か
)
の時其方は全盛の歌ひ
女
(
め
)
、殊に但馬守殿が執着のおもひ者、われは貧しき沙門の
小忰
(
こせがれ
)
、どうせ儘ならぬ二人の中、思ふが
迷
(
まよひ
)
と人にもいはれ
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
木戸の
傍
(
かたわら
)
、竹垣の内に一むらの山吹あり。この山吹もとは隣なる
女
(
め
)
の
童
(
わらわ
)
の四、五年前に一寸ばかりの苗を持ち来て戯れに植ゑ置きしものなるが今ははや縄もてつがぬるほどになりぬ。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
北に面した庭には
女
(
め
)
ダケの荒れたやぶとまだ若木のスギ林がひろがっている。
蘭
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
久しく我等を賤みたり、我等に捧ぐべき筈の定めの
牲
(
にへ
)
を忘れたり、這ふ代りとして立つて行く狗、
驕奢
(
おごり
)
の
塒
(
ねぐら
)
巣作れる
禽
(
とり
)
、
尻尾
(
しりを
)
なき猿、物言ふ蛇、露
誠実
(
まこと
)
なき狐の子、
汚穢
(
けがれ
)
を知らざる
豕
(
ゐのこ
)
の
女
(
め
)
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
かてて加へて、この姫王が生まず
女
(
め
)
で、つひに産の紐をといたためしがないといふ事情が、その風姿なり言行なりに一段の神聖味を加へてゐたこともやはり否定すべからざる事実にちがひなかつた。
鸚鵡:『白鳳』第二部
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
十字路にけふもかがまりくるい
女
(
め
)
はごみ箱のかげあかきもの
食
(
は
)
める
小熊秀雄全集-01:短歌集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
常世島
(
とこよしま
)
国なし建てて、到り住み聞き見る人は、
万世
(
よろずよ
)
の
寿
(
いのち
)
を延べつ、
故事
(
ふること
)
に言ひつぎ来る、
澄江
(
すみのえ
)
の淵に釣せし、
皇
(
きみ
)
の民浦島の子が、
天
(
あま
)
つ
女
(
め
)
に釣られ来りて、紫の雲たなびきて、時のまにゐて飛び行きて
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
花に見ませ
王
(
わう
)
のごとくもただなかに
男
(
を
)
は
女
(
め
)
をつつむうるはしき
蕋
(
しべ
)
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
狂
(
くる
)
ひ
女
(
め
)
が
万古
(
ばんこ
)
の
暗
(
やみ
)
に
高空
(
たかぞら
)
の悲哀よぶとか啼く
杜鵑
(
ほととぎす
)
(残紅)
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
或る
淫
(
たわ
)
れ
女
(
め
)
に
教長
(
シャイク
)
*の言葉——気でも触れたか
ルバイヤート
(新字新仮名)
/
オマル・ハイヤーム
(著)
以来千年以上ですその恋ゆゑの
狂
(
くる
)
ひ
女
(
め
)
が
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
冲
(
おき
)
つ
嶋
(
しま
)
わの
潜
(
かづ
)
き
女
(
め
)
が、
手
(
て
)
に
阿古屋珠
(
あこやだま
)
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
あたら
清
(
すが
)
し
女
(
め
)
。 (歌謠番號六五)
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
『火はいづこぞ』と
女
(
め
)
の
童
(
わらは
)
、——
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
男
(
を
)
は
女
(
め
)
をつつむうるはしき蕊
婦人と文学
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
竜神うろくづ海のつかひ
女
(
め
)
晶子詩篇全集拾遺
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
男
(
を
)
もあらず
女
(
め
)
も
出
(
い
)
で
行
(
ゆ
)
きて
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
たはれ
女
(
め
)
のたはれ唄。
佐藤春夫詩集
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
“女(
女性
)”の解説
女性(じょせい、el: γυναίκα、en: woman)は、男性と対比されるヒト(人間)の性別であり、女の人。一般的に「女性」という語は成人の女を指す。未成年の女子に対しては「少女」となり、小児の場合は「女の子」や「女児」となる。
(出典:Wikipedia)
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
“女”を含む語句
女子
女房
彼女
少女
女郎
男女
女性
処女
巫女
老女
女王
女中
婢女
小女
女神
妖女
童女
遊女
美女
女児
...