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『蘭』
ふりがな文庫
『
蘭
(
らん
)
』
秋の日はすでに落ちていた。 机にむかって筆を持ったまま、もの思いにふけっていた平三郎は、明り障子の蒼茫と暗くなっていくのに気づいて、筆をおきながら、しずかに立って窓を明けた。 北に面した庭には女ダケの荒れたやぶとまだ若木のスギ林がひろがって …
著者
山本周五郎
初出
「家の光」1948(昭和23)年8月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約21分(500文字/分)
朗読目安時間
約35分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
女
(
め
)
鳴弦
(
めいげん
)
使役
(
つかいやく
)
条
(
くだり
)
慷慨
(
こうがい
)
飄々
(
ひょうひょう
)
謀
(
はか
)
蒼茫
(
そうぼう
)
渺々
(
びょうびょう
)
油然
(
ゆうぜん
)
枡形
(
ますがた
)
暴戻
(
ぼうれい
)
挙措
(
きょそ
)
承安
(
じょうあん
)
戦
(
おのの
)
忿怒
(
ふんぬ
)
峯
(
みね
)
寵
(
ちょう
)
安堵
(
あんど
)
妄執
(
もうしゅう
)
双眸
(
そうぼう
)
午
(
ひる
)
刻
(
とき
)
凌辱
(
りょうじょく
)
傲然
(
ごうぜん
)