“妄執”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もうしゅう79.2%
まうしふ13.2%
もうしゆう3.8%
まうしう1.9%
まふしふ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
急がずにその道を御研究になることになさいまして、そのほかの方法で故人の妄執もうしゅうを晴らさせておあげになることをなさるべきです。
源氏物語:38 鈴虫 (新字新仮名) / 紫式部(著)
『二年前生捕られて散々なぶりものにされた上、役人に引渡されたうらみをべ、此の妄執まうしふを晴らすため、成瀬屋の者を一人々々、殘らず殺してやる』
多時しばらくかどに居て動かざるは、その妄執もうしゆう念力ねんりきめて夫婦をのろふにあらずや、とほとほと信ぜらるるまでにお峯が夕暮の心地はたとへん方無く悩されぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
よく廿にぢう三年の七月になると、妄執まうしうれずして、又々また/\江戸紫えどむらさきふのを出した、これが九号の難関なんくわんへたかと思へば、あはれむべし、としくれ十二号にして、また没落ぼつらく
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
されど神佛も照覧あれ、まことにこのことわが本意には侍らず、ひとへに父の妄執まふしふのわが胸にやどりわが耳にさゝやくまゝに思ひたちて侍りしぞかし。………