“難関”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なんくわん66.7%
なんかん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくて両人ともからふじて世の耳目じもくまぬかれ、死よりもつらしと思へる難関なんくわんを打越えて、ヤレ嬉しやと思ふ間もなく、郷里より母上危篤きとくの電報はきたりぬ。
母となる (新字旧仮名) / 福田英子(著)
よく廿にぢう三年の七月になると、妄執まうしうれずして、又々また/\江戸紫えどむらさきふのを出した、これが九号の難関なんくわんへたかと思へば、あはれむべし、としくれ十二号にして、また没落ぼつらく
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
が、そこには我武者がむしゃにかけとばしても、たちまちまた一つの難関なんかんがあった。なんのさわというか知らないが、おそろしくきゅう傾斜けいしゃで、その下にははばのひろい渓流けいりゅうがまッ白なあわをたてて流れている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥庭おくにわまでは白壁門しらかべもん多門たもん、二ヵしょ難関なんかんがまだあって、そこへかかった時分には、いかに熟睡じゅくすいしていたさむらい小者こものたちも眼をさまし、警鼓けいこ警板けいばんをたたき立て、十手じって刺股さすまたやり陣太刀じんだち半弓はんきゅう袖搦そでがら
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)