難関なんかん)” の例文
が、そこには我武者がむしゃにかけとばしても、たちまちまた一つの難関なんかんがあった。なんのさわというか知らないが、おそろしくきゅう傾斜けいしゃで、その下にははばのひろい渓流けいりゅうがまッ白なあわをたてて流れている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥庭おくにわまでは白壁門しらかべもん多門たもん、二ヵしょ難関なんかんがまだあって、そこへかかった時分には、いかに熟睡じゅくすいしていたさむらい小者こものたちも眼をさまし、警鼓けいこ警板けいばんをたたき立て、十手じって刺股さすまたやり陣太刀じんだち半弓はんきゅう袖搦そでがら
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)