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待合
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まちあひ
ふりがな文庫
“
待合
(
まちあひ
)” の例文
解
(
わか
)
つた、
松葉屋
(
まつばや
)
のお
稲
(
いね
)
の
妹
(
いもうと
)
の
金次
(
きんじ
)
が
待合
(
まちあひ
)
を出したと聞きましたが。乙「
未
(
ま
)
だ
僕
(
ぼく
)
は
家見舞
(
いへみまひ
)
に
行
(
いか
)
ず、
年玉
(
としだま
)
の
義理
(
ぎり
)
をかけてさ。甲「
好
(
よ
)
し/\。 ...
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「知れたもんさ。
然
(
しか
)
し金で女を買ふなんざア、ちツとお
人
(
ひと
)
が
好過
(
よすぎ
)
らア。
僕
(
ぼく
)
ア公園で二三
軒
(
けん
)
待合
(
まちあひ
)
を知つてるよ。連れてツてやらう。
万事
(
ばんじ
)
方寸
(
はうすん
)
の
中
(
うち
)
にありさ。」
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
大正十四年の夏、僕は
菊池寛
(
きくちひろし
)
、
久米正雄
(
くめまさを
)
、
植村宋一
(
うゑむらそういち
)
、
中山太陽堂
(
なかやまたいやうだう
)
社長などと
築地
(
つきぢ
)
の
待合
(
まちあひ
)
に食事をしてゐた。
凶
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
茲
(
こゝ
)
に
件
(
くだん
)
の
娘
(
むすめ
)
たるや、
今
(
いま
)
もお
話
(
はなし
)
した
通
(
とほ
)
り、
吉原
(
よしはら
)
に
居
(
ゐ
)
る
事
(
こと
)
を
恥
(
はぢ
)
とし、
待合
(
まちあひ
)
を
出
(
だ
)
す
事
(
こと
)
を
厭
(
いや
)
だと
云
(
い
)
つた
心懸
(
こゝろがけ
)
なんだから、まあ
傍
(
はた
)
から
勸
(
すゝ
)
めても、
結綿
(
いひわた
)
なんぞに
結
(
い
)
はうよりは
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ふいと
立
(
た
)
つて
家
(
うち
)
をば
御出
(
おで
)
あそばさるゝ、
行先
(
ゆくさき
)
は
何
(
いづ
)
れも
御神燈
(
ごじんとう
)
の
下
(
した
)
をくゞるか、
待合
(
まちあひ
)
の
小座敷
(
こざしき
)
、それをば
口惜
(
くちを
)
しがつて
私
(
わたし
)
は
恨
(
うら
)
みぬきましたけれど
眞
(
しん
)
の
處
(
ところ
)
を
言
(
い
)
へば、
私
(
わたし
)
の
御機嫌
(
ごきげん
)
の
取
(
と
)
りやうが
惡
(
わる
)
くて
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
...
長谷川町
(
はせがはちやう
)
へ
梅廼屋
(
うめのや
)
といふ
待合
(
まちあひ
)
を出したのです」「へえーさうでございますか」それぢやア
梅廼屋
(
うめのや
)
のお
母
(
ふくろ
)
に聞けば
塩原
(
しほばら
)
の事は
委
(
くは
)
しく
分
(
わか
)
る。
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
突立
(
つツた
)
つて
居
(
ゐ
)
ては
出入
(
ではひ
)
りの
邪魔
(
じやま
)
にもなりさうだし、とば
口
(
くち
)
は
吹降
(
ふきぶ
)
りの
雨
(
あめ
)
が
吹込
(
ふきこ
)
むから、
奧
(
おく
)
へ
入
(
はひ
)
つて、
一度
(
いちど
)
覗
(
のぞ
)
いた
待合
(
まちあひ
)
へ
憩
(
やす
)
んだが、
人
(
ひと
)
を
待
(
ま
)
つのに、
停車場
(
ステエシヨン
)
で
時
(
とき
)
の
針
(
はり
)
の
進
(
すゝ
)
むほど
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
萩寺
(
はぎでら
)
の先にある電柱(?)は「
亀井戸
(
かめゐど
)
天神
(
てんじん
)
近道」といふペンキ塗りの
道標
(
だうへう
)
を示してゐた。僕等はその
横町
(
よこちやう
)
を
曲
(
まが
)
り、
待合
(
まちあひ
)
やカフエの軒を並べた、狭苦しい
往来
(
わうらい
)
を歩いて行つた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
入相
(
いりあひ
)
の
鐘
(
かね
)
の
聲
(
こゑ
)
陰
(
いん
)
に
響
(
ひゞ
)
きて
塒
(
ねぐら
)
にいそぐ
友烏
(
ともがらす
)
今宵
(
こよひ
)
の
宿
(
やど
)
りの
侘
(
わび
)
しげなるに
誰
(
た
)
が
空
(
うつ
)
せみの
夢
(
ゆめ
)
の
見初
(
みはじ
)
め、
待合
(
まちあひ
)
の
奧二階
(
おくにかい
)
の
爪彈
(
つめび
)
きの
三下
(
さんさが
)
り
簾
(
すだれ
)
を
洩
(
も
)
るゝ
笑
(
わら
)
ひ
聲
(
ごゑ
)
低
(
ひく
)
く
聞
(
きこ
)
えて
思
(
おも
)
はず
停
(
とま
)
る
行人
(
ゆくひと
)
の
足元
(
あしもと
)
、
狂
(
くる
)
ふ
煩惱
(
ぼんなう
)
の
犬
(
いぬ
)
の
尻尾
(
しつぽ
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
和尚
(
をしやう
)
さん、こゝにある
団扇
(
うちは
)
は
長川谷町
(
はせがはちやう
)
の
待合
(
まちあひ
)
の
梅廼屋
(
うめのや
)
の
団扇
(
うちは
)
ですか」「
左様
(
さやう
)
です」「
梅廼屋
(
うめのや
)
は
此方
(
こちら
)
の
檀家
(
だんか
)
でございますか」
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
或
待合
(
まちあひ
)
のお
上
(
かみ
)
さんが
一人
(
ひとり
)
、懇意な或芸者の為に或出入りの呉服屋へ帯を一本頼んでやつた。
貝殻
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
相州
(
さうしう
)
小田原
(
をだはら
)
の
町
(
まち
)
に
電車鐵道
(
でんしやてつだう
)
待合
(
まちあひ
)
の、
茶店
(
ちやみせ
)
の
亭主
(
ていしゆ
)
が
言
(
ことば
)
に
因
(
よ
)
れば、
土地
(
とち
)
の
鹽辛
(
しほから
)
、
蒲鉾
(
かまぼこ
)
、
外郎
(
うゐらう
)
、
及
(
およ
)
び
萬年町
(
まんねんちやう
)
の
竹屋
(
たけや
)
の
藤
(
ふぢ
)
、
金格子
(
きんがうし
)
の
東海棲
(
とうかいろう
)
、
料理店
(
れうりてん
)
の
天利
(
てんり
)
、
城
(
しろ
)
の
石垣
(
いしがき
)
、
及
(
およ
)
び
外廓
(
そとぐるわ
)
の
梅林
(
ばいりん
)
は、
凡
(
およ
)
そ
日本一
(
につぽんいち
)
也
(
なり
)
。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
へい
畏
(
かしこま
)
りました、
待合
(
まちあひ
)
さんのお
世辞
(
せじ
)
だよ、
其
(
そ
)
の二番目の
棚
(
たな
)
にあるのが
丁度
(
ちやうど
)
宜
(
よ
)
からう、うむ、よし/\、えゝ
此手
(
このて
)
では
如何
(
いかゞ
)
でげせう。ギイツと機械を
捻
(
ねぢ
)
ると
中
(
なか
)
から
世辞
(
せじ
)
が出ました。
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
両国
(
りやうごく
)
より
人形町
(
にんぎやうちやう
)
へ
出
(
い
)
づる
間
(
あひだ
)
にいつか孫娘と離れ離れになる。心配なれども探してゐる
暇
(
ひま
)
なし。
往来
(
わうらい
)
の人波。荷物の山。カナリヤの籠を持ちし女を見る。
待合
(
まちあひ
)
の
女将
(
おかみ
)
かと思はるる服装。
鸚鵡:――大震覚え書の一つ――
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
女房
(
かみさん
)
の
料簡
(
れうけん
)
ぢやあ、
廓外
(
そと
)
へ
出
(
で
)
て——それこそ
新橋
(
しんばし
)
なぞは、
近來
(
きんらい
)
吉原
(
よしはら
)
の
者
(
おの
)
も
大勢
(
おほぜい
)
行
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
るから——
彼處等
(
あすこら
)
へ
行
(
い
)
つて
待合
(
まちあひ
)
でもすれば、
一番
(
いちばん
)
間違
(
まちがひ
)
は
無
(
な
)
いと
思
(
おも
)
つたのだが、
此議
(
これ
)
は
又
(
また
)
その
娘
(
むすめ
)
が
大反對
(
だいはんたい
)
で
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
すると
和尚
(
をしやう
)
さんの
手許
(
てもと
)
に
長谷川町
(
はせがはちやう
)
の
待合
(
まちあひ
)
の
梅廼屋
(
うめのや
)
の
団扇
(
うちは
)
が二
本
(
ほん
)
有
(
あ
)
りますから、はてな
此寺
(
このてら
)
に
梅廼屋
(
うめのや
)
の
団扇
(
うちは
)
のあるのは
何
(
ど
)
ういふ
訳
(
わけ
)
か、
殊
(
こと
)
に
塩原
(
しほばら
)
の
墓
(
はか
)
にも
梅廼屋
(
うめのや
)
の
塔婆
(
たふば
)
が立つて
居
(
を
)
りましたから
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
僕等は
門並
(
かどな
)
みの
待合
(
まちあひ
)
の
間
(
あひだ
)
をやつと「
天神様
(
てんじんさま
)
」の裏門へ
辿
(
たど
)
りついた。するとその門の中には夏外套を着た男が
一人
(
ひとり
)
、何か滔々としやべりながら、「お立ち合ひ」の人々へ小さい法律書を売りつけてゐた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
待合
(
まちあひ
)
なんといふ
家業
(
かげふ
)
は、
厭
(
いや
)
だといふ
殊勝
(
しゆしよう
)
な
思慮
(
かんがへ
)
。
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“待合”の解説
待合(まちあい)は、待ち合わせや会合のための場所を提供する貸席業(貸座敷とも呼ばれる)で、(東京などで)主に芸妓との遊興や飲食を目的として利用された。京都でお茶屋と呼ばれる業態に相当する。
今日ではほとんど死語であるが、法律用語に残っており、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条第1項第2号に「待合、料理店、カフェーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業」という規定がある。
(出典:Wikipedia)
待
常用漢字
小3
部首:⼻
9画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“待合”で始まる語句
待合室
待合茶屋
待合所
待合式
待合半輪
待合席料
待合部屋