“人形町”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にんぎょうちょう80.0%
にんぎやうちやう20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
町人といっても、人形町にんぎょうちょうの三河屋という大きい金物問屋で、そこのお内儀かみさんがとかく病身のために橋場はしばの寮に出養生をしている。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あすは雛の節句で、十軒店じっけんだな人形町にんぎょうちょうの雛市はさぞたいへんな人出だろうが、本郷弓町の、ここら、めくら長屋では節句だとて一向にかわりもない。
顎十郎捕物帳:03 都鳥 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
……こゝの御新姐ごしんぞの、人形町にんぎやうちやう娘時代むすめじだいあづかつた、女學校ぢよがくかう先生せんせいとほして、ほのかに樣子やうすつてゐるので……以前いぜんわたしちひさなさくなかに、すこ家造やづくりだけ借用しやくようしたことがある。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
両国りやうごくより人形町にんぎやうちやうづるあひだにいつか孫娘と離れ離れになる。心配なれども探してゐるひまなし。往来わうらいの人波。荷物の山。カナリヤの籠を持ちし女を見る。待合まちあひ女将おかみかと思はるる服装。