“にんぎょうちょう”の漢字の書き方と例文
語句割合
人形町100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夫婦に子がないので、善蔵の兄に当る杉の森の稲荷地内(人形町にんぎょうちょうの先)に当時呉服の中買いをしていた金谷浅吉という人の娘お若というのを引き取って養女にしました。
田辺の家の昔に比べると、今はすべての事が皆の思い通りに進みつつある。それが捨吉にも想像される。人形町にんぎょうちょうにぎやかな通を歩いて行って、やがて彼は久松橋のたもとへ出た。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
人形町にんぎょうちょうを過ぎやがて両国にきたれば大川おおかわおもて望湖楼下ぼうころうかにあらねどみず天の如し。いつもの日和下駄ひよりげた覆きしかど傘持たねば歩みて柳橋やなぎばし渡行わたりゆかんすべもなきまま電車の中に腰をかけての雨宿り。
夕立 (新字新仮名) / 永井荷風(著)