“家造”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やづく60.0%
やづくり40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし一度は貴人の別荘とされて、都あたりから、糸毛のくるまろうたけた麗人が、萩を分けて通ったこともありそうな家造やづくりなのである。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
岸を頼んだ若木の家造やづくり、近ごろ別家をしたばかりで、いたかやさえ浅みどり、新藁しんわらかけた島田が似合おう、女房は子持ちながら、年紀としはまだ二十二三。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
池をまわって、川に臨んだ、玉脇の家造やづくりを、何か、御新姐ごしんぞのためには牢獄ででもあるような考えでござるから。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
天孫直系の優秀人であると、自ら称しているにも似ず、「麗人族」の家造やづくりは、日本的でなくて異国的であった。そうしてそれは島国的でなく、むしろ非常に大国的であった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)