“やづく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
家造60.0%
家作40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんでも其の頃は未だ世の中が開けぬ時分でございますが、当節は追々開けてまいり、仕合せの事には大火という者がとんとございません、是は家造やづくりが石造いしづくりあるい店蔵みせぐらに成ったり
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
また「ぬけられます。」というあかりが見えるが、さて其処そこまで行って、今歩いて来た後方うしろを顧ると、何処どこ彼処かしこも一様の家造やづくりと、一様の路地なので、自分の歩いた道は、どの路地であったのか
寺じまの記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
信州あたりにある三つ割式の家作やづくりで、家の真中を表から裏まで土間がつきぬけ、土間からすぐかまち座敷になって、そこに大きな囲爐裏が切ってあった。
西林図 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
橋場の渡しのほとりなるとある水荘の門に山木兵造やまきひょうぞう別邸とあるを見ずば、なにがし待合まちあいかと思わるべき家作やづくりの、しかも音締ねじめのおとしめやかに婀娜あだめきたる島田の障子しょうじに映るか
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)