“待乳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まつち90.0%
まっち10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
田町たまちから馬道うまみちにつづいた家も土蔵ももう一面の白い刷毛はけをなすられて、待乳まつちの森はいつもよりもひときわ浮きあがって白かった。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ここからでは顔までしかと見えませんが、今向うの垣根越しにヒョイと見ると、どうでしょう! ありゃ待乳まつちの多市ですぜ
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
深川富岡門前に待乳まっち屋と謂って三味線さみせん屋があり、その一人娘で菊枝という十六になるのが、秋も末方の日が暮れてから、つい近所の不動の縁日にまいるといって出たのが、十時半過ぎ
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)