“到處”の読み方と例文
新字:到処
読み方割合
いたるところ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おそろしく潔癖けつぺきしも見窄みすぼらしい草木さうもく地上ちじやうにじりつけた。人間にんげんりたものはでもはたでも人間にんげんりて到處いたるところをからりとさせる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
禿山渇水を到處いたるところに造り出して、土地の氣候を惡くし、天候を不調にし、一朝豪雨あるに至れば、山潰え水漲りて、不測の害を世間におくるに至るではないか。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
少し間のびた顏をしてゐる者があツたら、突倒つきたふす、踏踣ふみのめす、噛付かみつく、かツぱらふ、うなる、わめく、慘たんたる惡戰あくせんだ。だからあせあかとが到處いたるところ充滿いつぱいになツてゐて、東京には塵埃ごみが多い。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)