“躪”の読み方と例文
読み方割合
にじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
政宗謀叛むほんとは初めより覚悟してこそ若松を出たれ、と云った主人が、政宗に招かれてにじり上りから其茶室へ這入はいろうというのである。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
わたくしは、そういうと女の本能から、差し向いのテーブルながら掛けた椅子をちょっと池上の方へにじり寄せるしなを致しました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
必ず力を合わせて満月を泥の中に蹴落し、世間に顔向けの出来ぬまで散々に踏みにじって京、大阪の廓雀くるわすずめどもを驚かしてくれよう。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)