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いた
ふりがな文庫
“
到
(
いた
)” の例文
だが大事に
到
(
いた
)
らず
濟
(
す
)
むことは
確
(
たし
)
かだ、と金太郎は、
速
(
そく
)
度を増してゆく自轉車の上で、
幾
(
き
)
何の問題を解くときのやうに冷
靜
(
せい
)
に
推
(
すい
)
理した。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
幸い秘境に
到
(
いた
)
る道順を描いたスケッチ地図が、一枚だけついていたので、それを説明してやると、この方は簡単に承服してしまった。
イグアノドンの唄:――大人のための童話――
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
内儀も気丈な女ながら、ここに
到
(
いた
)
ってこらえかね、人前もはばからず、泣き伏す。亭主は七輪の煙にむせんだ振りをして眼をこする。
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
私の眼には
到
(
いた
)
る所にナオミの
紅
(
あか
)
い唇が見え、そこらじゅうにある空気と云う空気が、みんなナオミのいぶきであるかと思われました。
痴人の愛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
と
言
(
い
)
ふ、
牛切
(
ぎうき
)
りの
媽々
(
かゝあ
)
をたとへもあらうに、
毛嬙飛燕
(
まうしやうひえん
)
も
凄
(
すさま
)
じい、
僭上
(
せんじやう
)
の
到
(
いた
)
りであるが、
何
(
なに
)
も
別
(
べつ
)
に
美婦
(
びふ
)
を
讚
(
ほ
)
めるに
遠慮
(
ゑんりよ
)
は
要
(
い
)
らぬ。
其處
(
そこ
)
で
鑑定
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
附近は、独国海軍の
侵入
(
しんにゅう
)
を喰い止めるために、
到
(
いた
)
るところに
機雷原
(
きらいげん
)
が
敷
(
し
)
かれてあるので、かなり面倒なコースをとらなければならない。
沈没男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「なあに毒蛾なんか、市中
到
(
いた
)
る
処
(
ところ
)
に居るんだ。私の店だけに来たんぢゃないんだ。毒蛾についちゃこっちに何の責任もないんだ。」
毒蛾
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
或る年の三、四月頃、江戸では
鰹
(
かつお
)
の大漁で、
到
(
いた
)
る処の
肴屋
(
さかなや
)
では鰹の山を
為
(
な
)
していました。それで何処の台所へもざらに鰹が
這入
(
はい
)
る。
幕末維新懐古談:17 猫と鼠のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
薯蕷
(
じねんじやう
)
掘
(
ほ
)
る
九州
(
きうしゆう
)
の
山奥
(
やまおく
)
に
到
(
いた
)
るまで
石版画
(
せきばんゑ
)
と
赤本
(
あかほん
)
は
見
(
み
)
ざるの
地
(
ち
)
なしと
鼻
(
はな
)
うごめかして
文学
(
ぶんがく
)
の
功徳
(
くどく
)
無量広大
(
むりやうくわうだい
)
なるを
説
(
と
)
く
当世男
(
たうせいをとこ
)
殆
(
ほと
)
んど
門並
(
かどなみ
)
なり。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
結局
(
けつきよく
)
麻雀界
(
マアジヤンかい
)
から
抹殺
(
まつさつ
)
されるに
到
(
いた
)
つたなどは
甚
(
はなは
)
だ
殷鑑
(
ゐんかん
)
遠
(
とほ
)
からざるものとして、その
心根
(
こゝろね
)
の
哀
(
あは
)
れさ、
僕
(
ぼく
)
は
敢
(
あ
)
へて
憎
(
にく
)
む
氣
(
き
)
にさへならない。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
徘徊
(
はいくわい
)
し
廻
(
めぐ
)
り/\て
和歌山
(
わかやま
)
の平野村と云へる所に
到
(
いた
)
りける此平野村に
當山派
(
たうざんは
)
の
修驗
(
しゆけん
)
感應院
(
かんおうゐん
)
といふ
山伏
(
やまぶし
)
ありしが此人甚だ
世話好
(
せわずき
)
にて嘉傳次を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
未だ報裁を
蒙
(
かうむ
)
らず、
欝包
(
うつはう
)
の際、今年の夏、同じく平貞盛、将門を召すの官符を奉じて常陸国に
到
(
いた
)
りぬ。
仍
(
よ
)
つて国内
頻
(
しき
)
りに将門に
牒述
(
てふじゆつ
)
す。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
官員どもの云う、「金のことだけであるならば」仕儀は同じであったかも知れない。だが、その精神に
到
(
いた
)
っては、雲と土の差があった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
實
(
じつ
)
は
博士
(
はかせ
)
をわざ/\
勞
(
ろう
)
するまでも
無
(
な
)
かつたので、これは
古代
(
こだい
)
の
葬坑
(
さうかう
)
で、
横穴
(
よこあな
)
と
通稱
(
つうしよう
)
するもの。
能
(
よ
)
く
調
(
しら
)
べたら
全國
(
ぜんこく
)
到
(
いた
)
る
處
(
ところ
)
に
有
(
あ
)
るかも
知
(
し
)
れぬ。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
然るが故に社会百般の現象時として甚だ
相容
(
あいい
)
れざるが如きものありといへども
一度
(
ひとたび
)
その
根柢
(
こんてい
)
に
窺
(
うかが
)
ひ
到
(
いた
)
れば必ず一貫せる脈絡の存するあり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
軍艦
(
ぐんかん
)
「
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
」の
甲板
(
かんぱん
)
では、
後部艦橋
(
こうぶかんけう
)
のほとりより
軍艦旗
(
ぐんかんき
)
飜
(
ひるがへ
)
る
船尾
(
せんび
)
に
到
(
いた
)
るまで、
多
(
おほ
)
くの
乘組
(
のりくみ
)
は、
列
(
れつ
)
を
正
(
たゞ
)
して、
我
(
わが
)
端艇
(
たんてい
)
の
歸艦
(
きかん
)
を
迎
(
むか
)
へて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
の
恐怖
(
きようふ
)
は、
今
(
いま
)
までそこに
思
(
おも
)
ひ
到
(
いた
)
らなかつたといふことのために、
餘計
(
よけい
)
大
(
おほ
)
きく
影
(
かげ
)
を
伸
(
のば
)
して
行
(
ゆ
)
くやうであつた。
彼女
(
かのぢよ
)
は
新
(
あら
)
たなる
悔
(
くゐ
)
を
覺
(
おぼ
)
えた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
悩ましい日の色は、思い疲れた私の眼や肉体を一層
懊悩
(
おうのう
)
せしめた。
奈良
(
なら
)
からも
吉野
(
よしの
)
からも
到
(
いた
)
るところから絵葉書などを書いて送っておいた。
黒髪
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
ところが、そんなことをデカ/\と書いた直ぐ後から、
到
(
いた
)
る処で党が活動している。それはどう
誤魔化
(
ごまか
)
しようにも誤魔化しがきかなかった。
党生活者
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
しかしだんだん彼らと
交
(
つき
)
あってみると、実に
村夫子
(
そんぷうし
)
の中に高い人格を
備
(
そな
)
えた人が、
到
(
いた
)
る所にいるのを見て、
心窃
(
こころひそか
)
に喜んでいる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
商買が違うにつれて品物が変化する以外に、何らの複雑な
趣
(
おもむき
)
は
見出
(
みいだ
)
されなかった。それにもかかわらず彼は
到
(
いた
)
る処に視覚の満足を味わった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
また、いま私の住んでいる市では、
到
(
いた
)
るところで木を
伐
(
き
)
り、丘を崩し、「風致地区」に指定してある海岸を、工場用地として埋め立てている。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
彼等
(
かれら
)
が
幾夜
(
いくよ
)
も
踊
(
をど
)
つて
不用
(
ふよう
)
に
歸
(
き
)
した
時
(
とき
)
には、それが
彼等
(
かれら
)
の
歩
(
ある
)
いた
路
(
みち
)
の
傍
(
はた
)
に
埃
(
ほこり
)
に
塗
(
まみ
)
れながら
到
(
いた
)
る
處
(
ところ
)
に
抛棄
(
はうき
)
せられて
散亂
(
さんらん
)
して
居
(
ゐ
)
るのを
見
(
み
)
るのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そうした無関心でいた娘が、隆吉の嫁になって来てから、今日に
到
(
いた
)
るまでの事を考えると、与平は偶然な運命と云うものを妙なものだと思った。
河沙魚
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
それよりは今霎時、
牙
(
きば
)
を
磨
(
みが
)
き爪を鍛へ、まづ彼の聴水めを噛み殺し、その上時節の
到
(
いた
)
るを
待
(
まっ
)
て、彼の金眸を打ち取るべし。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
村には
到
(
いた
)
る
処
(
ところ
)
に宿をする家が
定
(
き
)
まっていた。そこへ青年らが夜になると寄り集まって、長短色々の歌をうたわせて聴いた。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
町
(
まち
)
ではもう
到
(
いた
)
る
所
(
ところ
)
、この
死骸
(
しがい
)
のことと、
下手人
(
げしゅにん
)
の
噂
(
うわさ
)
ばかり、イワン、デミトリチは
自分
(
じぶん
)
が
殺
(
ころ
)
したと
思
(
おも
)
われはせぬかと、またしても
気
(
き
)
が
気
(
き
)
ではなく
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
尾鰭
(
をひれ
)
を付けて人は物を言ふのが常、まして種牛の為に傷けられたといふ事実は、
些少
(
すくな
)
からず
好奇
(
ものずき
)
な手合の心を驚かして、
到
(
いた
)
る処に茶話の種となる。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
単なるバラバラの線に、一定の音と一定の意味とを有たせるものは、何か? ここまで思い
到
(
いた
)
った時、老博士は
躊躇
(
ちゅうちょ
)
なく、文字の霊の存在を認めた。
文字禍
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
ほぼ一様な域に
到
(
いた
)
るものかも知れないが、芸術の材料とその技法の差によって、その芸術が発散する処の表情には歴然とした差別があるものである。
油絵新技法
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
貞固
(
さだかた
)
は謹んで
聴
(
き
)
いていた。そして抽斎が「
子曰
(
しのたまわく
)
、
噫斗筲之人
(
ああとしょうのひと
)
、
何足算也
(
なんぞかぞうるにたらん
)
」に説き
到
(
いた
)
ったとき、貞固の目はかがやいた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ぼくは、中学一年にはいって間もないころ、しみじみと人間の運命というものの不思議さに思い
到
(
いた
)
ったことがあった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
大自然そのもののうちにこそ、道徳の源泉はある。その川の流れを
到
(
いた
)
るところに見張るのが人間の役目ではないか。
『グリム童話集』序
(新字新仮名)
/
金田鬼一
(著)
山海經
(
さんかいけう
)
を
見
(
み
)
ても
極
(
きは
)
めて
荒唐無稽
(
くわうたうむけい
)
なものが
多
(
おほ
)
い。
小説
(
せうせつ
)
では
西遊記
(
さいいうき
)
などにも、
到
(
いた
)
る
處
(
ところ
)
痛烈
(
つうれつ
)
なる
化物思想
(
ばけものしさう
)
が
横溢
(
わうえつ
)
して
居
(
ゐ
)
る。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
人間は虚栄によって生きるということこそ、彼の生活にとって
智慧
(
ちえ
)
が必要であることを示すものである。人生の智慧はすべて虚無に
到
(
いた
)
らなければならぬ。
人生論ノート
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
此
(
この
)
地
(
ち
)
の
冬季
(
とうき
)
の
寒威
(
かんゐ
)
は
實
(
じつ
)
に
烈
(
はげ
)
しく、
河水
(
かすゐ
)
の
如
(
ごと
)
きは
其
(
その
)
表面
(
へうめん
)
氷結
(
へうけつ
)
して
厚
(
あつ
)
さ
尺餘
(
しやくよ
)
に
到
(
いた
)
り、
人馬
(
じんば
)
共
(
とも
)
に
其
(
その
)
上
(
うへ
)
を
自由
(
じいう
)
に
歩
(
あゆ
)
み
得
(
う
)
。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
何
(
ど
)
うせ追つかない世帯だと思ふと、持つて帰る気もしなかつたが、遊び気分は何といつても悪くなかつた。金離れのいい彼は
到
(
いた
)
るところ気受けが好かつた。
のらもの
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
今日
(
こんにち
)
では
日本全國
(
につぽんぜんこく
)
の
到
(
いた
)
る
處
(
ところ
)
、
北
(
きた
)
は
樺太
(
からふと
)
北海道
(
ほつかいどう
)
から
本州全體
(
ほんしゆうぜんたい
)
四國
(
しこく
)
九州
(
きゆうしゆう
)
、
西
(
にし
)
は
朝鮮
(
ちようせん
)
、
南
(
みなみ
)
は
臺灣
(
たいわん
)
まで、どこでも
石器時代
(
せつきじだい
)
の
遺蹟
(
いせき
)
の
發見
(
はつけん
)
されぬところはありません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「
独逸
(
ドイツ
)
日記」というのに、「家書
到
(
いた
)
る」ということが、月に二、三回はきっと見えます。それが滞独中ずっと続いています。日記もよく附けていられました。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
到
(
いた
)
るところに
隙間
(
すきま
)
が出来、建具も畳も散乱した家は、柱と
閾
(
しきい
)
ばかりがはっきりと現れ、しばし奇異な沈黙をつづけていた。これがこの家の最後の姿らしかった。
夏の花
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
地気
上騰
(
のぼる
)
こと多ければ
天
(
てん
)
灰色
(
ねずみいろ
)
をなして雪ならんとす。
曇
(
くもり
)
たる
雲
(
くも
)
冷際
(
れいさい
)
に
到
(
いた
)
り
先
(
まづ
)
雨となる。此時冷際の寒気雨を
氷
(
こほら
)
すべき
力
(
ちから
)
たらざるゆゑ
花粉
(
くわふん
)
を
為
(
な
)
して
下
(
くだ
)
す、
是
(
これ
)
雪
(
ゆき
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
而してその極、全然行為的直観的なるもの、身体的なるものを越えたものに
到
(
いた
)
ると考えられるでもあろう。
絶対矛盾的自己同一
(新字新仮名)
/
西田幾多郎
(著)
そうしたら受ける身も授ける身も今までのように
冷
(
ひやや
)
かになっていないで、
到
(
いた
)
る処生きた人間に逢われよう。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
『
何方
(
どつち
)
にしても
利益
(
とく
)
はないでせう』と
愛
(
あい
)
ちやんが
云
(
い
)
ひました、
自分
(
じぶん
)
の
知慧嚢
(
ちゑぶくろ
)
の
幾分
(
いくぶん
)
を
示
(
しめ
)
す
機會
(
きくわい
)
に
到
(
いた
)
つたのを
大變
(
たいへん
)
喜
(
よろこ
)
ばしく
思
(
おも
)
つて、『まァ、
考
(
かんが
)
へても
御覽
(
ごらん
)
なさい、 ...
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
双剣一に収まって和平を楽しむの
期
(
き
)
いまだ
到
(
いた
)
らざる
証
(
あかし
)
であろうが、前門に雲舞いくだって
後門
(
こうもん
)
竜
(
りゅう
)
を脱す。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ところで、いまそれを翻訳いたしますと、彼岸に
到
(
いた
)
る、すなわち「到彼岸」という意味になるのです。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
例えば走者第一基にあり、これより第二基に
到
(
いた
)
らんとするには
投者
(
ピッチャー
)
が球を取て本基(の
打者
(
ストライカー
)
)に向って投ずるその
瞬間
(
しゅんかん
)
を待ち合せ球手を離るると見る時走り出すなり。
ベースボール
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
何かの職業について、一つ
処
(
ところ
)
に
住居
(
すまひ
)
を定めてる者もありますが、多くは、各地をわたり歩いてる流浪の者です。それで、数は少いけれど、
到
(
いた
)
るところに見かけられます。
エミリアンの旅
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
とはいえ一方の
直義
(
ただよし
)
軍も大きな
扇開
(
せんかい
)
の形を見せつつその一端はもう湊川の
下流
(
しも
)
にまで
到
(
いた
)
っている。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その人たちが死に
到
(
いた
)
ったみちを後もどりして、肺病、風邪、衰弱、疲労、気鬱と推移をたどってゆけば、ついには最初の、失恋という徴候にゆきつけるということである。
傷心
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
到
常用漢字
中学
部首:⼑
8画
“到”を含む語句
到底
到頭
到着
到来
用意周到
殺到
周到
到来物
到達
想到
到津
到処
立到
到著
着到
思到
到處
着到帳
到彼岸
到々
...