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寒威
読み方 | 割合 |
かんゐ | 66.7% |
さむさ | 16.7% |
かんい | 16.7% |
慄へるやうな冷い風に吹かれて、
寒威に
抵抗する力が全身に満ち
溢れると同時に、丑松はまた
精神の
内部の方でもすこし勇気を回復した。
つれ/″\には
名を
呼んで、
翼を
撫でもし、
膝に
抱きもし、
頬もあて、
夜は
衾に
懷を
開いて、
暖い
玉の
乳房の
間に
嘴を
置かせて、すや/\と
寐ることさへあつたが、
一夜、
凄じき
寒威を
覺えた。