寒威かんゐ)” の例文
この冬季とうき寒威かんゐじつはげしく、河水かすゐごときはその表面へうめん氷結へうけつしてあつ尺餘しやくよいたり、人馬じんばともそのうへ自由じいうあゆ
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
の語あるを以ツて人或は独乙は温かき生血を有する動物が凍死する程寒威かんゐ凛烈りんれつの国なるやと疑ふものあり。
舞姫 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
辻売つじうりる処売物うりもの台架だいたなもみな雪にて作る、是を里言りげんにさつやといふ。○獣狩けだものがり追鳥おひとり。○積雪せきせついへうづかへつ寒威かんゐふせぐ。○なつ山間やまあひの雪を以て魚鳥うをとりにく擁包つゝみおけば敗餒くさらず。
なほ例年れいねん寒威かんゐきびしきよしにてうめなほつぼみなり。
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)