“交叉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうさ79.2%
かうさ10.4%
ユキアヒ2.1%
あや2.1%
いれちが2.1%
くひちが2.1%
つがい2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金蓮はそのしなやかな両の腕を柳の枝のように交叉こうさして、初見しょけんはいをしながら、濃い睫毛まつげかげでチラと武松の全姿を見るふうだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おつぎがあらざらしのあはせてゝ辨慶縞べんけいじま單衣ひとへるやうにつてからは一際ひときはひと注目ちうもくいた。れいあかたすきうしろ交叉かうさしてそでみじかこきあげる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
夏秋交叉ユキアヒの時期を、邑落離れた棚の上に隔離せられて、新に、海或は海に通ずる川から、来り臨む若神の為に、機を織つてゐたのであつた。
たなばたと盆祭りと (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
かかとは意識のない後ずさりを見せ、なにかを守るような姿勢で両の手を交叉あやに、じぶんの胸を抱きすくめた。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
仮髪かつら逆熊さかぐまにて、まげは右へ曲ぐ。豆絞まめしぼりの手拭を後より巻き、前に交叉いれちがはせ、その端を髷の後へ返して、突つ込む。この手拭のかぶりかたは、権太に限りたるものなりと。
臥床の側には、二條の木を交叉くひちがはせて、其間に布を張り、これにをさな子一人寐せたり。マリウチアが子なるべし。
「まずこうだあァ——ッ」と凄い気合を、かけると同時に抜いた太刀で、のめらんばかりのすくい切り、若侍の股の交叉つがいを、ワングリ一刀にぶっ放した。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)