“軽羅”のいろいろな読み方と例文
旧字:輕羅
読み方割合
けいら61.1%
うすもの38.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
現に古代には軽羅けいらをまとつた希臘ギリシヤ羅馬ロオマ等の暖国の民さへ、今では北狄ほくてきの考案した、寒気に堪へるのに都合の善い洋服と云ふものを用ひてゐる。
そして彼自らの手で紡ぎ、織り、裁ち、縫ひ上げたところの、彼の肉体以上にさへ彼らしい軽羅けいらをのみまとふて今、彼一人の爽かなみちを行つてゐる。
其の古い楓が緑を投げる街路樹の下を、私共は透き通る軽羅うすものに包まれて、小鳥のように囀りながら歩み去る女を見る事が出来ます。
C先生への手紙 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「さあ、わしには解らない」こう云ったのは六十五六歳、葉洩れの月光に映じた姿、脚絆きゃはん甲掛こうかけ、旅装い、軽羅うすものの十徳を纒っている。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)