“竹筒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たけづつ53.3%
ささえ6.7%
たけつつ6.7%
たけづ6.7%
たけづっぽ6.7%
たけと6.7%
つつ6.7%
つゝ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「親分さん、お濱がそんなに泣いて居るなら、皆んな申上げてしまひます。小判を隱した竹筒たけづつは、この私が盜つたに相違ございません」
又蔵は嬉しさの余りに之に謝せんとて竹筒ささえに酒を入れてかの谷に至るに、山男二人まで出でて其酒を飲み、大いに悦びて去りしとぞ。此事このこと古老の言ひ伝へて、今に彼地にては知る人多し
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
夕方、しずかになった墓地に往って見る。沈丁花ちんちょうげ赤椿あかつばきの枝が墓前ぼぜん竹筒たけつつや土にしてある。線香せんこうけむりしずかにあがって居る。不図見ると、地蔵様の一人ひとり紅木綿べにもめんの着物をて居られる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「雪というやつは可愛くねえやつだ、雪なんぞは降ってくれなくても困らねえや、竹筒たけづっぽうでも降った方がよっぽどいいや」
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
竹筒たけづっぽの中へ細長い札の入って居るのを振って、生徒は其中から一本ずつ抜いてそれに書いてある番号でめたものであるが、其番号は単に一二三とは書いてなくて、一東、二冬、三江、四支、五微
落第 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
竹筒たけとのや樛の木山の谷深み瀬の音はすれど目にもみられず
長塚節歌集:1 上 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
根もとの土を掘り下げて、そこへ小さいへやを造り、その上へ土をおっ冠ぶせ、呼吸抜いきぬきの竹筒つつ空気いきを取り、夜昼この室へ坐ったまま、時々りんを振り立てるのが、役目と云えば役目のようなもの
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何處か分らぬ奧の方で、ざら/\ツと御籤みくじ竹筒つゝを振動すらしい響がする。人々の呟く祈祷の聲が繪額の陰に鳴く鳩の聲にまじはる。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)