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副
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そ
ふりがな文庫
“
副
(
そ
)” の例文
「つい、私の怠りのため、左様な御焦慮を
煩
(
わずら
)
わしましたか。——少々、病の軽くなり次第に、取り急いで
御意
(
ぎょい
)
に
副
(
そ
)
うよう努めまする」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
先陣宗茂の部将小野和泉は、我に一将を
副
(
そ
)
えて前軍と為せ、敵の斥候隊を打破ろう。斥候が逃げれば後続の大軍動揺するであろう。
碧蹄館の戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
第三、不尽の高く
壮
(
さかん
)
なる様を詠まんとならば、今少し力強き歌ならざるべからず、この歌の姿弱くして到底不尽に
副
(
そ
)
ひ申さず候。
歌よみに与ふる書
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
本邦祀るところの
庚申青面金剛像
(
こうしんせいめんこんごうぞう
)
に必ず三猿を
副
(
そ
)
える由話すと、氏はそれはヒンズー教のハヌマン崇拝の転入だろうと言われた。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
隠れた弊害の
副
(
そ
)
うことを知らず、またはまるまる結果を考えずに、真似や流行によって誤ったことを始めた場合もあるのである。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
田と戸とは土地と人民との別なるを以て大相違なれども、戸口の
副
(
そ
)
はぬ田と田地のつかぬ戸口とは利益甚だ乏しきものなり。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
その線に
副
(
そ
)
ったところどころには武装巡警の
屯所
(
とんしょ
)
を設けて、内外の交通を断ちきってしまう。必要に応じては鉄条網をはりめぐらすこともある。
霧の蕃社
(新字新仮名)
/
中村地平
(著)
虚飾
(
きょしょく
)
をはぎとったのだ。本然の姿に戻ったのだ。
剣刀
(
つるぎたち
)
身に
佩
(
は
)
き
副
(
そ
)
うる
丈夫
(
ますらお
)
のいでたちとはこれだ! あはははは。どうだ!
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
松の内くらいは、などと意地汚いのは時代に
副
(
そ
)
わぬものだ。お互いに、物の消費を少なくして、国家経済の向かうところに従ってゆこうではないか。
酒渇記
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
豚の腎臓をそのまま薄く切つたのが塩を
副
(
そ
)
へて持つて来られ、彼(女)は指でそのべろべろした血のかたまりみたいなものを、つまみあげて、彼に
釜ヶ崎
(新字旧仮名)
/
武田麟太郎
(著)
何か会の主旨に
副
(
そ
)
う様なお話をしなければならぬ
定
(
き
)
めになっていましたのでこうして今晩その私の望みを果す機会をとらえることが出来た次第なのです。
赤い部屋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
(66) Also ganz so als ständen Worte darunter.「その譜には詩句がずっと
副
(
そ
)
っているかのように。」
ベートーヴェンの生涯:02 ベートーヴェンの生涯
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
で、われ等は霊媒の固有の意見の中で、最も真実に近いものを捕え、できる丈
之
(
これ
)
を培養し、補修して、
以
(
もっ
)
てわれ等の通信の目的に
副
(
そ
)
わせるように仕向ける。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
竭尽
(
けつじん
)
スルニ非ザルヨリハ何ゾヨク此大業ヲ遂ゲ以テ同学企図ノ本旨ニ
副
(
そ
)
フヲ得ンヤ此ニ於テカ専心一意之ニ従事センガ為メニ始メテ
俗累
(
ぞくるい
)
ヲ
遠
(
とおざ
)
クルノ必要ヲ見ル
牧野富太郎自叙伝:01 第一部 牧野富太郎自叙伝
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
しかし、余り世離れては、避暑といふ目的に
副
(
そ
)
はなくなるかも知れませんね。矢張、都会の人達が大勢行くやうなところでなくては面白くないんでせうからね。
談片
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
が、畢竟どの候補者もゼライイドの希望に
副
(
そ
)
はなかつたのでせう。ゼライイドは毎日侍女を相手に、柘榴やサフランの花の咲いた王宮の中に暮らしてゐました。
結婚難並びに恋愛難
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
言終って、叢中から
慟哭
(
どうこく
)
の声が聞えた。袁もまた涙を
泛
(
うか
)
べ、
欣
(
よろこ
)
んで李徴の意に
副
(
そ
)
いたい
旨
(
むね
)
を答えた。李徴の声はしかし
忽
(
たちま
)
ち又先刻の自嘲的な調子に
戻
(
もど
)
って、言った。
山月記
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「忙しいといへば、宅の老人なども貧乏
閑
(
ひま
)
なしで、
迚
(
とて
)
もお望みに
副
(
そ
)
ふ事は
難
(
むつか
)
しからうと思ひますよ。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
その本体に
副
(
そ
)
ぐわないような
理窟
(
りくつ
)
を、わざわざ自分の尊敬する書物の
中
(
うち
)
から引張り出して来て、そこに書いてある言葉の力で、それを守護するのと同じ事に帰着した。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
我々は憲政の運用に当って、憲法法典細かに定むるところの規定と相背いてはいけないが、更に進んでその規定の裏面に潜む精神に
副
(
そ
)
うて居るかをも深く省察せねばならぬ。
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
(新字新仮名)
/
吉野作造
(著)
徳川十四代将軍(家茂)が上洛の供を命じた奥医師は戸塚静寿院法印、竹内
渭川院
(
ゐせんゐん
)
法印、
本康宗達
(
もとやすそうたつ
)
法眼、
三上
(
みかみ
)
快庵法眼と先生とで、これに奥外科見習村山伯元が
副
(
そ
)
へてあつた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
畏
(
かしこ
)
くも、一億民草の
康寧
(
こうねい
)
と、人類の福祉とを、深く御
軫念
(
しんねん
)
あらせらるる天皇陛下の
大御心
(
おおみこころ
)
を体し、之に
副
(
そ
)
い奉るべく、八月九日以来、
軍統帥部
(
ぐんとうすいぶ
)
とも連絡し、慎重なる熟議を重ね
天皇:誰が日本民族の主人であるか
(新字新仮名)
/
蜷川新
(著)
彼方
(
をちかた
)
の
赤土
(
はにふ
)
の
小屋
(
をや
)
に
霖
(
こさめ
)
降
(
ふ
)
り
床
(
とこ
)
さへ
沾
(
ぬ
)
れぬ身に
副
(
そ
)
へ
我妹
(
わぎも
)
〔巻十一・二六八三〕 作者不詳
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
もし名実相
副
(
そ
)
わずとせば、あるいは改めて『維新革命前史論』とするも
不可
(
ふか
)
なからん。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
於是乎
(
ここにおいてか
)
千六百十一年、彼等ハ相図リテ移住ノ儀ヲ定メ、永ク英人タルヲ得、且ツ
基督
(
キリスト
)
教団ノ基礎ヲ据ヱ得ル処ヲ求メタリケルニ、あめりかハ
洵
(
まこと
)
ニ能ク此等ノ目的ニ
副
(
そ
)
フモノナリキ。
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
私のような
謂
(
い
)
わば一介の貧書生に、河内さんのお家の事情を全部、
率直
(
そっちょく
)
に打ち明けて下され、このような状態であるから、とても君の希望に
副
(
そ
)
うことのできないのが明白であるのに
善蔵を思う
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
黙って居るのは聴いてくれぬか、お浪さんも
我
(
わし
)
の云うことのわかったならどうぞ口を
副
(
そ
)
えて聴いてもらっては下さらぬか、と
脆
(
もろ
)
くも涙になりいる女房にまで頼めば、お、お、親方様
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
この時に
先
(
さき
)
に
天
(
あめ
)
の
石戸
(
いわと
)
の前で天照らす大神をお迎えした大きな
勾玉
(
まがたま
)
、鏡また
草薙
(
くさなぎ
)
の劒、及びオモヒガネの神・タヂカラヲの神・アメノイハトワケの神をお
副
(
そ
)
えになつて仰せになるには
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
アーストロフ (間をおいて)僕の馬車のね、
副
(
そ
)
え馬のやつが、どうやらびっこを引いているんだ。きのう、うちの
馭者
(
ぎょしゃ
)
が、水を飲ませに連れて行く時から、気がついていたんだがね。
ワーニャ伯父さん:――田園生活の情景 四幕――
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
白鞍
(
しろくら
)
置いた馬、
白覆輪
(
しろふくりん
)
の太刀、それに鎧一領を
副
(
そ
)
え、徒者数人に曳き持たせ、正成は天王寺へ参詣し、
大般若経
(
だいはんにゃきょう
)
転読
(
てんどく
)
の布施として献じ、髯の白い老いた長老に会い、正成不肖の身をもって
赤坂城の謀略
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
しかしながら、かくなったでは、所謂特殊民の意味はなくなってしまい、何らかの必要上、特殊民を区別して表わそうとする場合の目的は、それでは
副
(
そ
)
わぬものであることを承知せねばならぬ。
特殊部落と細民部落・密集部落
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
ともかく、できるだけ意志に
副
(
そ
)
うよう、最善を尽すことを約束した。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
陛下の聖旨に
副
(
そ
)
い奉るように致さねばなりません。
女子の独立自営
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
広大な戦塵の列伍に
副
(
そ
)
い
手
(新字新仮名)
/
今村恒夫
(著)
音
(
おと
)
の高きに
副
(
そ
)
へばなり
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
第三、不尽の高く
壮
(
さかん
)
なる
様
(
さま
)
を詠まんとならば今少し力強き歌ならざるべからず、この歌の姿弱くして到底不尽に
副
(
そ
)
い申さず候。
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
そうしてその点をあたう限り具体的に説明してみることが、おそらく諸君の期待に
副
(
そ
)
う
所以
(
ゆえん
)
であろうとも思っている。
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
どこまでもその性格に
副
(
そ
)
い、指揮に従い、日常も
呼吸
(
いき
)
をあわせて、大道一貫の歩をそろえていたのは当りまえである。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
戦いなるかな、自分の罪を償うためにも、最後の愛国的な興奮に
副
(
そ
)
うためにも、ただ戦いがあるばかりだと思った。
勲章を貰う話
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
その行動獣類よりも至ってトカゲに類す(ウッドの『博物図譜』一)。従って音訳に虫の字を
副
(
そ
)
えて那倶羅虫としたのだ。『善信経』には黒頭虫と訳し居る。
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
……以前のあのうち
羽振
(
はぶ
)
く
鶏鳴
(
けいめい
)
の勢いは皆無だ。
剣刀
(
つるぎたち
)
身に
佩
(
は
)
き
副
(
そ
)
うる
丈夫
(
ますらお
)
の
面影
(
おもかげ
)
は全くなくなってしまった。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
眉渓
(
ばいけい
)
と呼ばれる渓流に
副
(
そ
)
った山径を半里ばかりも霧社から降りたところに眉渓駐在所がある。
霧の蕃社
(新字新仮名)
/
中村地平
(著)
長興侯
(
ちょうこうこう
)
耿炳文
(
こうへいぶん
)
を大将軍とし、
李堅
(
りけん
)
、
寧忠
(
ねいちゅう
)
を
副
(
そ
)
えて北伐せしめ、又
安陸侯
(
あんりくこう
)
呉傑
(
ごけつ
)
、
江陰侯
(
こういんこう
)
呉高
(
ごこう
)
、
都督
(
ととく
)
都指揮
(
としき
)
盛庸
(
せいよう
)
、
潘忠
(
はんちゅう
)
、
楊松
(
ようしょう
)
、
顧成
(
こせい
)
、
徐凱
(
じょがい
)
、
李文
(
りぶん
)
、
陳暉
(
ちんき
)
、
平安
(
へいあん
)
等
(
ら
)
に命じ、諸道並び進みて
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「拝復。四日深夜附
貴翰
(
きかん
)
拝誦
(
はいしょう
)
。稿料の件は御希望には
副
(
そ
)
えませんが原稿は直ちに御
執
(
と
)
りかかり下さる様お願い申します。普通稿料一円です。先ずは御返事まで。
匆々
(
そうそう
)
。『秘中の秘』編輯部。」
二十世紀旗手
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
偉大なる自然力の裏に
副
(
そ
)
え
物
(
もの
)
として人間が調子よく活動するからである。
コンラッドの描きたる自然について
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
陛下は国家のために、国会の開設を許され、私どもの願いに
副
(
そ
)
いたまえ。
天皇:誰が日本民族の主人であるか
(新字新仮名)
/
蜷川新
(著)
女郎花
(
おみなえし
)
やら
藤袴
(
ふじばかま
)
やらに一本一本それを立て
副
(
そ
)
えて縛っていた。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
読者の希望に
副
(
そ
)
ふ事は、同時に商売の
繁昌
(
はんじやう
)
する事ですから。
売文問答
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
い
副
(
そ
)
ひ居るかも。 (歌謠番號四三)
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
第三、不盡の高く
壯
(
さかん
)
なる樣を詠まんとならば今少し力強き歌ならざるべからず、此歌の姿弱くして到底不盡に
副
(
そ
)
ひ申さず候。
歌よみに与ふる書
(旧字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
副
常用漢字
小4
部首:⼑
11画
“副”を含む語句
副食物
車副
副木
副馬
相副
副食物拵
副国
副島種臣
副島
副使
副業
副将
道副
差副
北副佶摩
副食
副領事
副長
副財
副読本
...