“匆々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうそう86.3%
そこ/\3.9%
そこそこ2.9%
さう/\2.9%
そう/\2.9%
さつさ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜に入ると匆々そうそう、画伯の屍体は、寝台車に移し、赤耀館からは四里も先にある、隅田村の画伯の辺居へ送りとどけることにしました。
赤耀館事件の真相 (新字新仮名) / 海野十三(著)
十四あさぼく支度したく匆々そこ/\宿やどした。銀座ぎんざ半襟はんえりかんざし其他そのたむすめよろこびさうなしなとゝのへて汽車きしやつた。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
文三はほっと一息、寸善尺魔せきまの世の習い、またもや御意の変らぬ内にと、挨拶あいさつ匆々そこそこに起ッて坐敷を立出で二三歩すると、うしろかたでお政がさも聞えよがしの独語ひとりごと
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
はなはだ困り候折さふらふをりからゆゑ、誠に残念には御座候得共ござさふらえども右様みぎやう次第しだいあしからず御推察ごすゐさつなし被下度候くだされたくさふらふ匆々さう/\
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
宿やどじつとしてゐるのは、なほ退屈たいくつであつた。宗助そうすけ匆々そう/\また宿やど浴衣ゆかたてゝ、しぼりの三尺さんじやくとも欄干らんかんけて、興津おきつつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そして『僕一寸其所まで行つて來たいから少し此所で待つて居て呉れたまへ、遲くもおひるまでには歸つて來るから』と指井は匆々さつさと出て行つた。
媒介者 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)