“そう/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
早々26.1%
匇々17.4%
草々13.0%
匆々13.0%
淙々13.0%
爾々8.7%
想像4.3%
濛々4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、二川、僕の視線をまぶしそうに避けて、話したくない様子なのだ。仲直りをして早々そう/\、又気持を悪くさせてもいけないと思って、僕は直ぐ話題を変えた。
匇々そう/\に手を洗ふと、助手が用意してくれたいくつかのガラス瓶に入れた内臟の切片を興味もなく受取つて解剖室を出た。
実験室 (旧字旧仮名) / 有島武郎(著)
婆「能くお出でなさいました、去年は誠にお草々そう/\をしたって昨宵ゆうべもお噂をして居りました」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
此処の顔ものぞきたく、身は一つ心は千々に走せまはつて、匆々そう/\忙々ばう/\と茫然自失する折から人ををどり立たす様な奏楽そうがくの音起つて、舞踏室の戸は左右に開かれぬ。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
水の音が静かに絶えず淙々そう/\としてきこえてゐた。もう一人の方の肥つた女中は、いつものやうに、軽い足音を立てゝそこに上つて来て、西日を遮るための日蔽ひをぱたりと下した。
浴室 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
前へ突出つきだしたり後へ引たり爾々そう/\つまり二本一緒の毛へよりを掛たり戻したりするのですソレ奇妙でしょう二本の毛が次第/\に右と左へズリ抜るでしょう丁度二ひきの鰻を
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
雜談ざつだんの間に周三は、何かひツかゝりを作へては、お房の素性すじやう經歴けいれきとを探つた。そしてほぼ想像そう/\して見ることが出來るまでにぐり出した。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
黄塵くわうぢん濛々そう/\々として、日光さへばむで見える大都たいとの空に、是が二百まんの人間を活動させる原動げんどう力かと思はれる煤煙はいえんが毒々しくツ黒に噴出し
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)