淙々そう/\)” の例文
いたのとあばれたので幾干いくらむねがすくとともに、次第しだいつかれてたので、いつか其處そこてしまひ、自分じぶん蒼々さう/\たる大空おほぞら見上みあげてると、川瀬かはせおと淙々そう/\としてきこえる。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
水の音が静かに絶えず淙々そう/\としてきこえてゐた。もう一人の方の肥つた女中は、いつものやうに、軽い足音を立てゝそこに上つて来て、西日を遮るための日蔽ひをぱたりと下した。
浴室 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
やがて、かははゞぱいに、森々しん/\淙々そう/\として、かへつて、またおともなくつる銚子口てうしぐち大瀧おほたきうへわたつたときは、くももまたれて、紫陽花あぢさゐかげそらに、釣舟草つりぶねさうに、ゆら/\と乗心地のりこゝちゆめかとおもふ。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)