早々そう/\)” の例文
伯父がすまいました其の家は他人に譲りましたから、早々そう/\立ちまして、せめて今夜は遅くも亀有まで行きたいと出かけまする。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と、二川、僕の視線をまぶしそうに避けて、話したくない様子なのだ。仲直りをして早々そう/\、又気持を悪くさせてもいけないと思って、僕は直ぐ話題を変えた。
といつて、わたしはきよとりとした。——これは帰京ききやう早々そう/\たづねにあづかつた緑蝶夫人ろくてふふじんとひこたへたのであるが——じつくち宿やど洋燈ランプだつたので、近頃ちかごろ余程よほどめづらしかつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
寒いって胼胝あかぎれだらけな足を上げて、たって居てかゝとをあぶるので、旦那はすっかり怒って仕舞って早々そう/\いとまになりました、実に女だけは江戸に限ります
相談は早いがよろしい、何でも命を助けた恩人が頼む事だから、貴方の方でもいやとは仰しゃれまい、ことに結構な事で、此の上も無く目出度めでたい事で、何うか早々そう/\結納を取交とりかわして
上がことほか御心配なされ、お心を入れさせられし御品おんしな早々そう/\召上られますように
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それより早々そう/\其の筋へ届けますと、証書もありますから、跡方あとかたさわりなく春見の身代は清水重二郎所有となり、前橋竪町の清水の家を起しましたゆえ、母はよろこびて眼病も全快致しましたは
又どうかなろうと思い、早々そう/\東京へ来て、坂本二丁目の知己しるべもとに同居していたが、君の住所は知れずよ、永くべん/\として居るのも気の毒だから、つい先々月亀島町の裏長屋を借り