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『実験室』
ふりがな文庫
『
実験室
(
じっけんしつ
)
』
兄と彼れとは又同じ事を繰返して云ひ合つてゐるのに氣がついて、二人とも申合せたやうに押默つてしまつた。 兄は額際の汗を不愉快さうに拭つて、せはしく扇をつかつた。彼れは顯微鏡のカバーの上に薄らたまつた埃を隻眼で見やりながら、實驗室に出入しなかつ …
著者
有島武郎
初出
「中央公論 第三十二年第十號秋期大附録號」1917(大正6)年9月1日
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約32分(500文字/分)
朗読目安時間
約53分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
小
(
クライン
)
引剥
(
ひつぱが
)
滴
(
たら
)
心臟
(
ヘルツ
)
微笑
(
ほゝゑみ
)
歸
(
とつ
)
二束
(
ふたゝば
)
虚
(
から
)
懷
(
ふとこ
)
薄
(
うつす
)
夫
(
をつと
)
氣取
(
けどら
)
囈言
(
うはごと
)
虚
(
うつろ
)
怖
(
こは
)
忙
(
せは
)
瞬
(
またゝ
)
微笑
(
ほゝゑ
)
際
(
きは
)
脅
(
おびや
)
肺
(
ルンゲン
)
樹々
(
きゞ
)
東明
(
しのゝめ
)
暇
(
ひま
)
潛
(
もぐ
)
片唾
(
かたづ
)
自餘
(
ほか
)
湛
(
たゝ
)
氣取
(
けど
)
立場
(
たちば
)
抉
(
ゑぐ
)
氷柱
(
つらゝ
)
硬
(
かた
)
磨
(
と
)
壁際
(
かべぎは
)
切先
(
きつさき
)
切片
(
シュニット
)
隻眼
(
かため
)
隙
(
ひま
)
間遠
(
まどほ
)
先刻
(
さつき
)
元結
(
もとゆひ
)
床
(
ゆか
)
見界
(
みさかひ
)
心
(
しん
)
惡
(
にく
)
顳顬
(
こめかみ
)
立籠
(
たてこも
)
粘氣
(
ねばりけ
)
素早
(
すばや
)
縁
(
ふち
)
項
(
うなじ
)
血糊
(
ちのり
)
肝腎
(
かんじん
)
隙
(
すき
)
陽
(
ひ
)
鋼
(
はがね
)
違
(
ちが
)
途端
(
とたん
)
艶
(
つや
)
衣嚢
(
かくし
)
愛憎
(
あいそ
)
仕度
(
したく
)
元
(
もと
)
否應
(
いやおう
)
吹殼
(
すひがら
)
呻聲
(
うめきごゑ
)
嚥
(
の
)
囘
(
かへ
)
垢
(
あか
)
埃
(
ほこり
)
好奇
(
ものずき
)
床
(
とこ
)
度毎
(
たびごと
)
怪顏
(
けげん
)
石砥
(
いしど
)
懷
(
ふところ
)
手許
(
てもと
)
斷割
(
たちわ
)
旋毛
(
つむじ
)
明方
(
あけがた
)
次
(
つぎ
)
汚點
(
しみ
)
洗槽
(
ながし
)
理由
(
わけ
)
痂
(
かさぶた
)
眞底
(
しんそこ
)
眞蒼
(
まつさを
)