“粘氣”の読み方と例文
読み方割合
ねばりけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小豆飯あづきめしはどれも/\こめけてないのでくすんでさうしてはらけた小豆あづきいて餘計よけい粘氣ねばりけのないぼろ/\なめしになつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
兄は扇をたゝむと、粘氣ねばりけのある落着いた物言ひをして又かう論じ始めた。彼れは顯微鏡のカバーの上のほこりから物惰氣ものうげに眼を兄の方に轉じた。
実験室 (旧字旧仮名) / 有島武郎(著)
そのまゝ押開おしあけると、ふすまいたがなんとなくたてつけに粘氣ねばりけがあるやうにおもつた。此處こゝではかぜすゞしからうと、それたのみうしてつぎたのだが矢張やつぱり蒸暑むしあつい、押覆おつかぶさつたやうで呼吸苦いきぐるしい。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)