“粘々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ねばねば80.0%
ねば/\13.3%
ねんばり6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ黒いかめを一具、尻からげで坐った腰巻に引きつけて、竹箆たけべら真黒まっくろな液体らしいものを練取っているのですが、粘々ねばねばとして見える。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三日、四日と少しは慣れたものゝ、腹に一物も無くなつては、「考へて見れば目的の無い旅だ!」と言つたやうな、朦乎ぼんやりした悲哀が、粘々ねば/\した唾と共に湧いた。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
しばらくつと、重さに半ば枕にうずんで、がっくりとした我が頭髪かみのけが、そのしぶき……ともつかぬ水分を受けるにや、じとりと濡れて、粘々ねんばりとするように思われた。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)