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粘氣
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ねばりけ
ふりがな文庫
“
粘氣
(
ねばりけ
)” の例文
小豆飯
(
あづきめし
)
はどれも/\
米
(
こめ
)
が
能
(
よ
)
く
搗
(
つ
)
けてないのでくすんでさうして
腹
(
はら
)
の
裂
(
さ
)
けた
小豆
(
あづき
)
が
粉
(
こ
)
を
吐
(
は
)
いて
餘計
(
よけい
)
に
粘氣
(
ねばりけ
)
のないぼろ/\な
飯
(
めし
)
になつて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
兄は扇をたゝむと、
粘氣
(
ねばりけ
)
のある落着いた物言ひをして又かう論じ始めた。彼れは顯微鏡のカバーの上の
埃
(
ほこり
)
から
物惰氣
(
ものうげ
)
に眼を兄の方に轉じた。
実験室
(旧字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
其
(
その
)
まゝ
押開
(
おしあ
)
けると、
襖
(
ふすま
)
は
開
(
あ
)
いたが
何
(
なん
)
となくたてつけに
粘氣
(
ねばりけ
)
があるやうに
思
(
おも
)
つた。
此處
(
こゝ
)
では
風
(
かぜ
)
が
涼
(
すゞ
)
しからうと、
其
(
それ
)
を
頼
(
たのみ
)
に
恁
(
か
)
うして
次
(
つぎ
)
の
室
(
ま
)
へ
出
(
で
)
たのだが
矢張
(
やつぱり
)
蒸暑
(
むしあつ
)
い、
押覆
(
おつかぶ
)
さつたやうで
呼吸苦
(
いきぐる
)
しい。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
年中變らぬ
稗勝
(
ひえがち
)
の飯に
粘氣
(
ねばりけ
)
がなく、
時偶
(
ときたま
)
夜話に來る人でもあれば、母が取あへず米を一掴み程十能で
焦
(
いぶ
)
つて、茶代りに出すといふ有樣であつたから、私なども、年中つぎだらけの
布
(
ぬの
)
の股引を
穿
(
は
)
いて
二筋の血
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
粘
常用漢字
中学
部首:⽶
11画
氣
部首:⽓
10画
“粘”で始まる語句
粘
粘土
粘々
粘液
粘着
粘着力
粘膜
粘付
粘力
粘着性