爾々そう/\)” の例文
今の毛と重ね、爾々そう/\其通り後前あとさき互違たがいちがいに二本の毛を重ね一緒に二本の指でつまんで、イヤ違ます人差指を下にして其親指を上にして爾う摘むのです
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
前へ突出つきだしたり後へ引たり爾々そう/\つまり二本一緒の毛へよりを掛たり戻したりするのですソレ奇妙でしょう二本の毛が次第/\に右と左へズリ抜るでしょう丁度二ひきの鰻を
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
爾々そう/\全く所天に随て行たのです余「では馬車に乗ても矢張其後に随て行く様に仕込で有ますか、何でも太郎殿はリセリウまちから馬車に乗たと仰有おっしゃッた様でしたが」
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
爾々そう/\お前若しあの人の番地を覚えて居やア仕無いか、何でもお前も傍で聞て居たかと思たが女
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
次に又もう一本同じ位の毛をお抜なさい、イエナニ何本も抜には及びません唯二本で試験の出来る事ですからわずかもう一本です、爾々そう/\、今度は其毛を前の毛とは反対あべこべに根を左り向け末を右向て
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
お倉は手前の様な亭主に満足する女じゃ無い、今に見ろ何か間違いを仕出来しでかすからとか其様な事ばかり言て居ました、爾々そう/\夫ばかりでは有りませんよ昨年も老人とお倉さんと喧嘩をした事が有ます
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)