明治詩壇の回顧めいじしだんのかいこ
過ぎ去つた詩を回顧するのは、灰の中に宝玉を拾ふやうなものだ。併し幾たびとなく変遷して来たその中に、我々の胸に忘れ難い感銘を遺したものが尠くない。時とすると二三人の人の集つたところに興味ある批評を聴くことがある。僕は斯ういふ人達が各〻愛読の詩 …