“小曲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ロマンス20.0%
こまがり20.0%
しょうきょく20.0%
ソンネ20.0%
ソンネツト20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
興の乘ったグリンカは、自分の作品のなかの氣に入っている曲を殘らず歌いかつ彈じたが、そのなかにこの小曲ロマンスもはいっていたのである。
「石見橋なら石見橋、蓬莱橋なら蓬莱橋、蛤町の河岸なら蛤河岸さ、八幡前、不動前、これが富岡門前の裏になります。」という時、小曲こまがりをして平清ひらせいの植込の下なる暗い処へ入って蔭になった。
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あるばん、ゴットフリートがどうしても歌ってくれそうもなかったとき、クリストフは自分じぶんつくった小曲しょうきょくを一つかれに聞かしてやろうと思いついた。
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
彼はエレディヤの唯一の詩集『戦勝標トロフェ』をひらいて、巻中の「大名」、「武士さむらい」と題する二つの小曲ソンネを私に示して、彼の解し得ない日本の事情に就て、頗る適切な質問をした。
二人のセルヴィヤ人 (新字新仮名) / 辰野隆(著)
僕は今でも聖菜園や十四行の小曲ソンネツトをよく記憶する。異国情調が極端に満ちたもので又若々しさが溢れて居た。併しその若々しさは泣菫氏に見る花やかなところが無く、却つてジミで隠逸の風があつた。
明治詩壇の回顧 (新字旧仮名) / 三木露風(著)