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胴服
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どうふく
ふりがな文庫
“
胴服
(
どうふく
)” の例文
兵助はもう六十に近い温容な山侍で、いつも
胴服
(
どうふく
)
の背なかを丸くして、坐禅をくむように手を重ねたきりである。
銀河まつり
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
やがて
往来
(
おうらい
)
に足音がした。ボブは帰って来た。わたしの運命が決められた。
胴服
(
どうふく
)
を着て油じみたぼうしをかぶったぶこつな顔つきの船乗りが、ボブといっしょに来た。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
この暑気に、虎の皮の
大衿
(
おおえり
)
のついた
緋羅紗
(
ひらしゃ
)
の
胴服
(
どうふく
)
を着こんでいるのが、馬鹿らしくてならない。
ひどい煙
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
纏
(
まと
)
っているのは
胴服
(
どうふく
)
であったが、決して唐風のものではなく、どっちかというと
和蘭陀
(
オランダ
)
風で、襟にも袖にも刺繍がある。色目は黒で地質は羅紗、裾にも刺繍が施してある。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
とおどりだしたのは、
胴服
(
どうふく
)
に
膝行袴
(
たっつけ
)
をはいた
異形
(
いぎょう
)
な男——つづいて
松明
(
たいまつ
)
を口にくわえ、
鎖
(
くさり
)
にすがって
無
(
む
)
二
無
(
む
)
三によじてきたのは、
味方
(
みかた
)
と思いのほか、
猿
(
さる
)
のような一少年。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
いまともした
行燈
(
あんどん
)
を前にだして、しずかに席についたその男は、するどい両眼に
片鼻
(
かたはな
)
のそげた顔をもち、
熊
(
くま
)
の毛皮の
胴服
(
どうふく
)
に、
刻
(
きざ
)
み
鞘
(
ざや
)
の
小太刀
(
こだち
)
を
前挟
(
まえばさ
)
みとなし、どこかにすごみのあるすがたで
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そろいもそろった荒くれ男ばかりが十四、五人、
蔓巻
(
つるまき
)
の
大刀
(
だいとう
)
に、
革
(
かわ
)
の
胴服
(
どうふく
)
を着たのもあれば、
小具足
(
こぐそく
)
や、むかばきなどをはいた者もあった。いうまでもなく、
乱世
(
らんせい
)
の
裏
(
うら
)
におどる
野武士
(
のぶし
)
の
群団
(
ぐんだん
)
である。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
外出する様子におゆうは驚いて、
布子
(
ぬのこ
)
や
胴服
(
どうふく
)
を厚く兄の身へ着せた。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ゆう。わしの
胴服
(
どうふく
)
を」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
胴
常用漢字
中学
部首:⾁
10画
服
常用漢字
小3
部首:⽉
8画
“胴”で始まる語句
胴
胴中
胴衣
胴間声
胴忘
胴乱
胴顫
胴巻
胴体
胴震