かゝえ)” の例文
手を突いて私へ頼むから、私もびっくりしたんだよ、本当に感心な事だって、当家うちにもうやって沢山かゝえもあるが
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
しかし笑ってくれるな、己がくまで手前に迷ったと云うのは真実惚れたからじゃ、己も新役でおかゝえになって間のない身の上で、内妾ないしょう手許てもとへ置いては同役のきこえもあるから
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
何だか理由わけは解らぬが、粂之助は直にかゝえの鳶頭の処へやって来まして
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
遥々はる/″\奥州おうしゅうの仙台へ参り、仙台様のおかゝえになって居る、剣客者けんかくしゃ黒坂一齋と云う、元剣術の指南を受けた師匠の処へ参って塾に這入り、剣術の修業しゅうぎょうをして身を潜めて居りましたが、城中に居りましたから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)