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抱
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だか
ふりがな文庫
“
抱
(
だか
)” の例文
全く彼女は、島村さんの大きい広い愛の胸に
縋
(
すが
)
り、
抱
(
だか
)
かれたくなって追っていったのであろうと、私は私で、涙ぐましいほど彼女の心持ちをいじらしく思っていた。
松井須磨子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
本当に少さいうちから抱いて寝たいけれども、何だか隔てゝいる中で、
己
(
おれ
)
が抱いて寝るとお
父
(
とっ
)
さんに云われたが、お前の方から
抱
(
だか
)
って寝たいと云うのは
真
(
しん
)
に私は可愛いよ
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
女子 (ヨハナーンを
数々
(
しばしば
)
接吻し)昔のように、さあしっかりと
抱
(
だか
)
っておいで、もっと
緊
(
しっ
)
かりと緊かりと。(ヨハナーンの顔を熟視し)姉様をようくようくごらんなさいよ。
レモンの花の咲く丘へ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
何處と心得て然樣な前後揃ぬ儀を申す全く汝が殺したに相違有まいサア
明白
(
めいはく
)
に申せ云ぬに於は
膝
(
ひざ
)
を
挫
(
ひし
)
ぎ石を
抱
(
だか
)
せても云するぞと
威猛高
(
ゐたけだか
)
に叱り付けれども九助は決して僞りは申上ませぬと云を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
夫は母と共に外出して
夜更
(
よふ
)
けても帰って来ない、もう病人は昏睡状態に
陥
(
おちい
)
って
婢中
(
じょちゅう
)
の
腕
(
かいな
)
に
抱
(
だか
)
れていたが、しきりに枕の下を気にして口をきこうとして唇をかすかに動かせども、もう声が出ない
二面の箏
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
▼ もっと見る
いつまでか
抱
(
だか
)
れていると、ジット顔を見つめていながら色々
仰
(
おっしゃ
)
ったその言葉の柔和さ! それからトント赤子でもあやすように、お口の内で
朧
(
おぼろ
)
におっしゃることの
懐
(
なつ
)
かしさ! 僕は
少
(
ちい
)
さい内から
忘れ形見
(新字新仮名)
/
若松賤子
(著)
成尋はひよわかったので、人に
抱
(
だか
)
せると泣き、自分が抱けば泣止む。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
も呼出され
傘
(
からかさ
)
の一條其外種々取調べと相成り長庵の惡事
顯然
(
げんぜん
)
なりと雖も當人は曾て知らざる旨申
張
(
はり
)
何分
(
なにぶん
)
白状
(
はくじやう
)
に及ばざれば是非無く
拷問
(
がうもん
)
にかけ石を七枚迄
抱
(
だか
)
せると雖も一言も云はざる故
暫
(
しばら
)
く拷問を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
抱
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
“抱”を含む語句
抱擁
引抱
抱合
介抱
一抱
召抱
抱込
辛抱
抱妓
二抱
掻抱
抱上
三抱
相抱
五抱
抱緊
抱占
懐抱
御抱
抱付
...