“だい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
33.0%
19.7%
17.3%
13.7%
5.6%
5.3%
0.9%
0.8%
代金0.4%
0.4%
0.2%
飾台0.2%
代価0.2%
0.2%
0.2%
処刑台0.2%
0.2%
0.2%
朶頤0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
花心くわしんだいにして七菊花の形をなし、臙脂の色濃く紫にまがふ。一花いつくわ落つれば、一花開き、五月を過ぎて六月霖雨りんうこうに入り花始めて尽く。
来青花 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
この遷都せんとは、しかし、今日こんにち吾人ごじんかんがへるやうな手重ておもなものでなく、一をくだい慣習くわんしふによつて、轉轉てん/\近所きんじよへお引越ひきこしになつたのである。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
「よろしゅうございます。南十字サウザンクロスきますのは、つぎだい三時ころになります」車掌しゃしょうは紙をジョバンニにわたしてこうへ行きました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
この日彼らは両国から汽車に乗ってこうだいの下まで行って降りた。それから美くしい広い河に沿って土堤どての上をのそのそ歩いた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と、あはれや夕飯ゆふめし兼帶けんたいだいざるはしげた。ものだと、あるひはおとなしくだまつてたらう。が、對手あひてがばらがきだからたまらない。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この人をモデルにして不満足ふまんぞくというだいなり彫刻ちょうこくなり作ったならばと思われる。ふたりはしばらくのあいだ口もきかなかった。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
漸くに二人し事なれば吉之助にせる物なく其夜はみぎの三布蒲團を吉之助に着せ夫婦は夜中やちう辻番つじばんだいて夜をあかしけれども是にては主人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
赤まつだい、白鯛、ヒラカツオ、カメアジなど、多くの種類で、ときどきは、長さ二メートル、太さ人間の足ほどもある海蛇や、尾のなかほどに毒針のある、アカエイも、つり針にかかった。
無人島に生きる十六人 (新字新仮名) / 須川邦彦(著)
『他人の金を費い込んだり、信用を裏切ったり、代金だいのいらぬ穀物をくすねたりする男だろうか。』
(新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
だいらがかくしたんじゃもん」
赤いステッキ (新字新仮名) / 壺井栄(著)
づか/\、の、……其處そこの五だいめの瓦斯燈がすとうところまで小砂利こざりつてまゐりますと、道理もつともことなん仔細しさいもありませぬ。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
捻向ねぢむいて、痩按摩やせあんまこしかゞめながら、ちやう足許あしもとに一だいあつた……瓦斯燈がすとうを、其處そこころがつた、ごろたいしなりにカチ/\とつゑらした。がおとひゞかず、もやしづむ。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それから、例のかまちの上の飾台だいの前に立って、何度となく離れたり蹲踞しゃがんだりして眺めていたが、やにわに台の下を覗き込んだ。
とか何とか答えながら、言われた品を取りに背後うしろへ向くと、男は思いきったように進んで、飾台だいの傍へ腰を下ろした。
ちげえねえ、あめの中からお多福さんが出たよだ——さあさあ、これなる唐茄子から何が出ますか代価だいは見てのおもどり——ハッ来た、とくりゃあたいしたものだが、文福茶釜じゃあるめえし、鍋に入れたからって踊りだしゃあしまい。」
眞面目まじめらしくりつぐをけば、時鳥ほとヽぎすもず前世ぜんせ同卿人どうきやうじんにて、くつさしと鹽賣しほうりなりし、其時そのときくつひてだいをやらざりしかば、れが借金しやくきんになりてもずあたまがらず
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しるさんに去る×月×日午後十一時頃×県×郡×村あざ×所在×の寺男×某(五〇)が同寺住職のいいつけにて附近のだん使つかいに行き帰途同寺けいだいの墓地を通過せる折柄おりから雲間を
百面相役者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「あんなやつはむちでひっぱたいてやってもあきたりないわ、処刑台だいへのせて、首切り役を使って、大ぜいの前で……!」
客間へやの装飾は、日本、支那、西洋と、とりあつめて、しかも破綻はたんのない、好みであった、室のすみには、時代の紫檀したんの四尺もあろうかと思われる高脚たかあしだいに、木蓮もくれん木瓜ぼけ椿つばき
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
れいの石がちやんとしたよこたはつて居たので其まゝみ、石をだい濡鼠ぬれねずみのやうになつてにぐるがごとうちかへつて來た。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
果して山陽の幾頁いくけつをか手写した病源候論が、何処かに存在してゐるかも知れぬとすると、それは世の書籍を骨董視する人々の朶頤だいすべき珍羞ちんしうであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
巨勢は画額のだいの前に立ちて、今入りし少女に「ロオレライ」の画を指さし示して
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
が、彼の苛立いらだたしさは彼にエホバの「殿みやに入りてその中にをる売買うりかひする者を殿みやより逐出おひだし、兌銀者りやうがへするものだい鴿はと売者うるもの椅子こしかけ
西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
一行は手をあげて礼をして、だいにあがってめいめいに話したが、皆曾が宰相になれると言われたことを祝った。曾の心はひどく高ぶって、仲間に指をさして言った。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
十二月の十日のこと、珍しい御客様を乗せた一だい人力車くるまが門の前で停りました。それは奥様の父親おとう様が東京から尋ねていらしったのです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
と一言掛けて、発奮はずむばかりに身をひるがえすと、そこへ、ズンと来た電車が一だい目前めさきへカラカラとつかりそうなのに、あとじさりにされ、圧され、あおられ気味に蹌踉々々よろよろとなった途端である。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
重罪囚で手に合わぬ奴にはだいというものを施す。釱とはすなわち足枷である。それでもまだこたえぬ奴には、一二貫目もある鉄丸を背負わせるとのこと。
獄中生活 (新字新仮名) / 堺利彦(著)
らんある處に惣身そうしん痩衰やせおとろへ如何にも嚴重きびしき拷問がうもんに掛しと見えてはなはつかれたる樣だいなり其歳は三十五六歳物柔和ものやはらかなる體なり妻專は之も痩衰やせおとろへたる有樣にて其ていあはれに見えにけり明智の大岡殿故其とらるゝ處や有けんことばしづかに傳吉汝は如何なる意趣いしゆにて親屬しんぞくなる昌次郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)