トップ
>
題
>
だい
ふりがな文庫
“
題
(
だい
)” の例文
下宿
(
げしゆく
)
には
書物
(
しよもつ
)
は
唯
(
たゞ
)
一
册
(
さつ
)
『千八百八十一
年度
(
ねんど
)
ヴインナ
大學病院
(
だいがくびやうゐん
)
最近
(
さいきん
)
處方
(
しよはう
)
』と
題
(
だい
)
するもので、
彼
(
かれ
)
は
患者
(
くわんじや
)
の
所
(
ところ
)
へ
行
(
ゆ
)
く
時
(
とき
)
には
必
(
かなら
)
ず
其
(
そ
)
れを
携
(
たづさ
)
へる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
この人をモデルにして
不満足
(
ふまんぞく
)
という
題
(
だい
)
の
絵
(
え
)
なり
彫刻
(
ちょうこく
)
なり作ったならばと思われる。ふたりはしばらくのあいだ口もきかなかった。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
太郎
(
たろう
)
は、
学校
(
がっこう
)
で、
図画
(
ずが
)
の
時間
(
じかん
)
に、おじいさんを
描
(
か
)
きました。そこで、これに、「うさぎにせきをうつしたおじいさん」と、
題
(
だい
)
をつけました。
うさぎと二人のおじいさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
山中
(
さんちゆう
)
といふ
題
(
だい
)
です。
山中
(
さんちゆう
)
目
(
め
)
に
見
(
み
)
、
耳
(
みゝ
)
に
聞
(
きこ
)
えるものを
五
(
いつ
)
とほり
竝
(
なら
)
べて、そしてもの
靜
(
しづ
)
かな
山
(
やま
)
の
樣子
(
ようす
)
を
考
(
かんが
)
へさせようとしたのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
前にもいへる如く雪譜と
題
(
だい
)
するものに他事をいふは哥にいふ
落題
(
らくだい
)
なれど、雪はまた末にいふべし、
姑
(
しばら
)
くおもひいだすにまかす。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
瓦斯燈
(
がすとう
)
がほんのり
點
(
とも
)
れて、あしらつた
一本
(
ひともと
)
の
青柳
(
あをやぎ
)
が、
裾
(
すそ
)
を
曳
(
ひ
)
いて、
姿
(
すがた
)
を
競
(
きそ
)
つて
居
(
ゐ
)
て、
唄
(
うた
)
が
題
(
だい
)
してあつたのを
覺
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
る。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『
實
(
じつ
)
は
先日
(
せんじつ
)
、
倫敦
(
ろんどん
)
の
友人
(
いうじん
)
から『
世界
(
せかい
)
の
名畫
(
めいぐわ
)
』と
題
(
だい
)
して、
隨分
(
ずゐぶん
)
巧妙
(
かうめう
)
に
刷
(
すつ
)
てあるのを二十
枚
(
まい
)
ばかり
贈
(
おく
)
つて
呉
(
く
)
れたがね、それは
如何
(
どう
)
だらうかと
思
(
おも
)
ふのだ。』
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
下
(
した
)
に
萩
(
はぎ
)
、
桔梗
(
ききやう
)
、
芒
(
すゝき
)
、
葛
(
くず
)
、
女郎花
(
をみなへし
)
を
隙間
(
すきま
)
なく
描
(
か
)
いた
上
(
うへ
)
に、
眞丸
(
まんまる
)
な
月
(
つき
)
を
銀
(
ぎん
)
で
出
(
だ
)
して、
其横
(
そのよこ
)
の
空
(
あ
)
いた
所
(
ところ
)
へ、
野路
(
のぢ
)
や
空月
(
そらつき
)
の
中
(
なか
)
なる
女郎花
(
をみなへし
)
、
其一
(
きいち
)
と
題
(
だい
)
してある。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
私
(
わたし
)
は『
博物館
(
はくぶつかん
)
』といふ
題
(
だい
)
で
書
(
か
)
くことになりましたが、
何分
(
なにぶん
)
博物館
(
はくぶつかん
)
といつても、
美術考古博物館
(
びじゆつこうこはくぶつかん
)
もあり、
科學博物館
(
かがくはくぶつかん
)
もあり、そのほかいろ/\の
博物館
(
はくぶつかん
)
があるので
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
これを
載
(
の
)
せた
書物
(
しよもつ
)
は
地震直後
(
ぢしんちよくご
)
に
出版
(
しゆつぱん
)
された『
千七百五十五年
(
せんしちひやくごじゆうごねん
)
十一月一日
(
じゆういちがついちにち
)
のリスボン
大地震
(
だいぢしん
)
』と
題
(
だい
)
するもので、
歐洲
(
おうしゆう
)
に
於
(
お
)
ける
當時
(
とうじ
)
の
知名
(
ちめい
)
の
科學者
(
かがくしや
)
十名
(
じゆうめい
)
の
論文
(
ろんぶん
)
を
集
(
あつ
)
めたものである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
かれは『沼』という
題
(
だい
)
の絵を
展覧会
(
てんらんかい
)
に出して、いちやくして
有数
(
ゆうすう
)
な
画家
(
がか
)
となりました。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
わが
輩
(
はい
)
はかつて『
國語尊重
(
こくごそんちやう
)
』と
題
(
だい
)
して、わが
國
(
くに
)
固有
(
こいう
)
の
言語
(
げんご
)
殊
(
こと
)
に
固有名
(
こいうめい
)
の
尊重
(
そんちやう
)
せらるべきゆゑんをのべた。
今
(
いま
)
またこれに
關聯
(
くわんれん
)
して、わが
國民
(
こくみん
)
の
姓名
(
せいめい
)
の
書
(
か
)
き
方
(
かた
)
について一
言
(
げん
)
したいと
思
(
おも
)
ふ。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
去る十三日の
国民新聞
(
こくみんしんぶん
)
に「瘠我慢の説を読む」と
題
(
だい
)
する一篇の
評論
(
ひょうろん
)
を
掲
(
かか
)
げたり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
牛
(
うし
)
の
角文字
(
つのもじ
)
といふのは、
隠
(
かく
)
し
題
(
だい
)
の
歌
(
うた
)
に「二ツ
文字
(
もじ
)
牛
(
うし
)
の
角文字
(
つのもじ
)
直
(
すぐ
)
な
文字
(
もじ
)
ゆがみ
文字
(
もじ
)
とぞ
君
(
きみ
)
は
覚
(
おぼ
)
ゆれ」
是
(
これ
)
は
恋
(
こひ
)
しくといふ
隠
(
かく
)
し
題
(
だい
)
の歌で、二ツ
文字
(
もじ
)
はこの字で、
牛
(
うし
)
の
角文字
(
つのもじ
)
は、いろはのいの字
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
石橋
(
いしばし
)
と
私
(
わたし
)
との
此
(
この
)
時の
憤慨
(
ふんがい
)
と
云
(
い
)
ふ者は
非常
(
ひじやう
)
であつた、
何故
(
なにゆゑ
)
に
山田
(
やまだ
)
が
鼎足
(
ていそく
)
の
盟
(
ちかひ
)
を
背
(
そむ
)
いたかと
云
(
い
)
ふに、
之
(
これ
)
より
先
(
さき
)
山田
(
やまだ
)
は
金港堂
(
きんこうどう
)
から
夏木立
(
なつこだち
)
と
題
(
だい
)
する
一冊
(
いつさつ
)
を出版しました、
是
(
これ
)
が
大喝采
(
だいくわつさい
)
で
歓迎
(
くわんげい
)
されたのです
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
今を去る三十年の昔、三
題
(
だい
)
噺
(
ばなし
)
という事
一時
(
いちじ
)
の流行物となりしかば、当時圓朝子が或る宴席に
於
(
おい
)
て、
國綱
(
くにつな
)
の刀、
一節切
(
ひとよぎり
)
、
船人
(
せんどう
)
という三題を、例の
当意即妙
(
とういそくみょう
)
にて一座の喝采を博したるが本話の元素たり。
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):01 序
(新字新仮名)
/
条野採菊
(著)
お
米
(
よね
)
どん
何
(
なん
)
とゝ
題
(
だい
)
を
出
(
だ
)
されて、
何
(
なに
)
か
言
(
い
)
はせて
笑
(
わら
)
ふつもりと
惡推
(
わるずい
)
をすれば、
私
(
わたし
)
は
知
(
し
)
らぬと
横
(
よこ
)
を
向
(
む
)
く、
奧樣
(
おくさま
)
少
(
すこ
)
し
打笑
(
うちわら
)
ひ、
成
(
な
)
り
立
(
た
)
たねばこそ
今日
(
けふ
)
の
身
(
み
)
であろ、
其樣
(
そのやう
)
なが
萬一
(
もしも
)
あるなら、あの
打
(
うち
)
かぶりの
亂
(
みだ
)
れ
髮
(
がみ
)
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
下宿
(
げしゅく
)
には
書物
(
しょもつ
)
はただ一
冊
(
さつ
)
『千八百八十一
年度
(
ねんど
)
ヴィンナ
大学病院
(
だいがくびょういん
)
最近
(
さいきん
)
処方
(
しょほう
)
』と
題
(
だい
)
するもので、
彼
(
かれ
)
は
患者
(
かんじゃ
)
の
所
(
ところ
)
へ
行
(
ゆ
)
く
時
(
とき
)
には
必
(
かなら
)
ずそれを
携
(
たずさ
)
える。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「ああ、
忘
(
わす
)
れていた。こんど
学校
(
がっこう
)
へ
国際親善
(
こくさいしんぜん
)
の
題
(
だい
)
で、
作文
(
さくぶん
)
を
書
(
か
)
いて
出
(
だ
)
すのだったね。」と、
S少年
(
エスしょうねん
)
が
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
して、いいました。
太陽と星の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
前にもいへる如く雪譜と
題
(
だい
)
するものに他事をいふは哥にいふ
落題
(
らくだい
)
なれど、雪はまた末にいふべし、
姑
(
しばら
)
くおもひいだすにまかす。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
その
時分
(
じぶん
)
、
先生
(
せんせい
)
は
御質素
(
ごしつそ
)
なものであつた。
二十幾年
(
にじふいくねん
)
、
尤
(
もつと
)
も
私
(
わたし
)
なぞは、
今
(
いま
)
もつて
質素
(
しつそ
)
である。
此
(
こ
)
の
段
(
だん
)
は、
勤儉
(
きんけん
)
と
題
(
だい
)
して、(
大久保
(
おほくぼ
)
)の
印
(
いん
)
を
捺
(
お
)
しても
可
(
よ
)
い。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
丹青会はかうして、此大作に彽徊する多くの観覧者に便利を与へた。特別の待遇である。画が特別の
出来
(
でき
)
だからだと云ふ。或は人の目を
惹
(
ひ
)
く
題
(
だい
)
だからとも云ふ。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
お
履物
(
はきもの
)
がどうも
不思議
(
ふしぎ
)
で、
我々
(
われ/\
)
が
紗綾縮緬
(
さやちりめん
)
羽二重
(
はぶたい
)
を着ますのは
心恥
(
こゝろはづ
)
かしい事で、
既
(
すで
)
に
新
(
しん
)
五百
題
(
だい
)
にも
有
(
あ
)
ります
通
(
とほ
)
り「
木綿
(
もめん
)
着
(
き
)
る
男子
(
をのこ
)
のやうに
奥
(
おく
)
ゆかしく見え」と
実
(
じつ
)
に
恐入
(
おそれい
)
ります、
何卒
(
どうぞ
)
此方
(
こちら
)
へ/\。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
在原元方
(
ありはらのもとかた
)
といふ
人
(
ひと
)
の
歌
(
うた
)
で、『
舊年
(
ふるとし
)
に
春立
(
はるた
)
ちける
日
(
ひ
)
よめる』といふ
題
(
だい
)
で
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰
(
いはく
)
、
余
(
よ
)
丁酉の夏
北越
(
ほくゑつ
)
に遊びて塩沢に在し時、近村に地芝居ありと
聞
(
きゝ
)
て京水と
倶
(
とも
)
に至りしに、寺の門の
傍
(
かたはら
)
に
杭
(
くひ
)
を
建
(
たて
)
て
横
(
よこ
)
に
長
(
なが
)
き
行燈
(
あんどん
)
あり、是に
題
(
だい
)
して
曰
(
いはく
)
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
書齋
(
しよさい
)
の
額
(
がく
)
をねだつた
時
(
とき
)
、
紅葉先生
(
こうえふせんせい
)
が、
活東子
(
くわつとうし
)
のために(
春星池
(
しゆんせいち
)
)と
題
(
だい
)
されたのを
覺
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
る。……
春星池活東
(
しゆんせいちくわつとう
)
、
活東
(
くわつとう
)
は
蝌蚪
(
くわと
)
にして、
字義
(
じぎ
)
(オタマジヤクシ)ださうである。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「兎も角此雑誌を一部君にやるから読んで見てくれ。偉大なる
暗闇
(
くらやみ
)
と云ふ題が面白いだらう。此
題
(
だい
)
なら人が驚ろくに極つてゐる。——驚ろかせないと読まないから駄目だ」
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
お
嬢
(
じょう
)
さまは、
夏
(
なつ
)
の
山路
(
やまじ
)
という
題
(
だい
)
について、
秋
(
あき
)
の
野原
(
のはら
)
という
課題
(
かだい
)
について、
虫
(
むし
)
や、
露
(
つゆ
)
について、また
雨
(
あめ
)
にぬれた
花
(
はな
)
などについて、どんなにかぎりない
美
(
うつく
)
しい
空想
(
くうそう
)
を、
私
(
わたし
)
の
前
(
まえ
)
で
読
(
よ
)
み
春さきの古物店
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これは三
題
(
だい
)
噺
(
ばなし
)
でございます。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰
(
いはく
)
、
余
(
よ
)
丁酉の夏
北越
(
ほくゑつ
)
に遊びて塩沢に在し時、近村に地芝居ありと
聞
(
きゝ
)
て京水と
倶
(
とも
)
に至りしに、寺の門の
傍
(
かたはら
)
に
杭
(
くひ
)
を
建
(
たて
)
て
横
(
よこ
)
に
長
(
なが
)
き
行燈
(
あんどん
)
あり、是に
題
(
だい
)
して
曰
(
いはく
)
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
私
(
わたし
)
は、
先生
(
せんせい
)
が
夏
(
なつ
)
の
嘉例
(
かれい
)
として
下
(
くだ
)
すつた、
水色
(
みづいろ
)
の
絹
(
きぬ
)
べりを
取
(
とつ
)
た、はい
原製
(
ばらせい
)
の
涼
(
すゞ
)
しい
扇子
(
あふぎ
)
を、
膝
(
ひざ
)
を
緊
(
し
)
めて、
胸
(
むね
)
に
確
(
しか
)
と
取
(
と
)
つて
車上
(
しやじやう
)
に
居直
(
ゐなほ
)
つた。
而
(
しか
)
して
題
(
だい
)
を
採
(
と
)
つて
極暑
(
ごくしよ
)
の
一文
(
いちぶん
)
を
心
(
こゝろ
)
に
案
(
あん
)
じた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「なんという
題
(
だい
)
をつけたらいいかね。」と、
先生
(
せんせい
)
は、
秀吉
(
ひできち
)
にいいました。
天女とお化け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
双坡楼
(
そつはろう
)
扇
(
あふぎ
)
をいだして
余
(
よ
)
に
句
(
く
)
を
乞
(
こ
)
ふ、妓も
持
(
もち
)
たる扇を
出
(
いだ
)
す。京水画をなし、余
即興
(
そくきやう
)
を
書
(
しよ
)
す。これを見て
岩居
(
がんきよ
)
をはじめおの/\
壁
(
かべ
)
に
句
(
く
)
を
題
(
だい
)
し、
更
(
さら
)
に
風雅
(
ふうが
)
の
興
(
きやう
)
をもなしけり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
打
(
う
)
ちつゞく
惡鬼
(
あくき
)
ばらひ、
屋
(
をく
)
を
壓
(
あつ
)
する
黒雲
(
くろくも
)
をぬぐつて、
景氣
(
けいき
)
なほしに「
明月
(
めいげつ
)
」も、しかし
沙汰
(
さた
)
過
(
す
)
ぎるから、せめて「
良夜
(
りやうや
)
」とでも
題
(
だい
)
して、
小篇
(
せうへん
)
を、と
思
(
おも
)
ふうちに……
四五人
(
しごにん
)
のお
客
(
きやく
)
があつた。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
双坡楼
(
そつはろう
)
扇
(
あふぎ
)
をいだして
余
(
よ
)
に
句
(
く
)
を
乞
(
こ
)
ふ、妓も
持
(
もち
)
たる扇を
出
(
いだ
)
す。京水画をなし、余
即興
(
そくきやう
)
を
書
(
しよ
)
す。これを見て
岩居
(
がんきよ
)
をはじめおの/\
壁
(
かべ
)
に
句
(
く
)
を
題
(
だい
)
し、
更
(
さら
)
に
風雅
(
ふうが
)
の
興
(
きやう
)
をもなしけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
麻
(
あさ
)
を
刈
(
か
)
ると
題
(
だい
)
したが、
紡
(
つむ
)
ぎ
織
(
お
)
り
縫
(
ぬ
)
ひもせぬ、これは
浴衣
(
ゆかた
)
がけの
縁臺話
(
えんだいばなし
)
。——
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“題”の意味
《名詞》
題(だい)
作品や講演などの内容を簡潔に示すための名前。
詩歌などで詠みこむように決められた言葉。
試験などの問題。
(出典:Wiktionary)
題
常用漢字
小3
部首:⾴
18画
“題”を含む語句
閑話休題
主題
標題
問題
題目
出放題
表題
不題
話題
宿題
傍題
芸題
演題
放題
大標題
仕放題
社会問題
題名
疑題
名題
...