“うてな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ウテナ
語句割合
55.4%
16.2%
14.9%
8.1%
楼台1.4%
1.4%
殿楼1.4%
高台1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それら、花にもうてなにも、丸柱まるばしらは言うまでもない。狐格子きつねごうし唐戸からどけたうつばりみまわすものの此処ここ彼処かしこ巡拝じゅんぱいふだの貼りつけてないのは殆どない。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これを見または求むるにあたりて汝等を引くところの愛にぶければ、このうてなは汝等を、正しく悔いし後に苛責す 一三〇—一三二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
さはいへ大麦の花が咲き、からしの花も実となる晩春の名残惜しさは、青くさい芥子のうてなや新しい蚕豆そらまめの香ひにいつしかとまたまぎれてゆく。
水郷柳河 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ふといたまど横向よこむきにつて、ほつれ白々しろ/″\としたゆびくと、あのはなつよかをつた、とおもふとみどり黒髮くろかみに、おなしろはな小枝こえだきたるうてな湧立わきたしべゆるがして、びんづらしてたのである。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一夜のうちに、観月の楼台うてなの夢は、暗湿あんしつ奈落ならくの穴の、現実と変った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
といって、すぐ月の楼台うてなの中央に立った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
屡倚水畔榭 しばし水畔すいはんうてなるべし〕
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
もし呉を平げたあかつきには、かの漳水しょうすい殿楼うてな——銅雀台どうじゃくだいに二女を迎えて、共に花鳥風月をたのしみながら自分の英雄的生涯の終りを安らかにしたいものだと、今なお心に夢みているのだった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなわち、華歆をして、一つの高台うてなを造営させ、これを受禅台じゅぜんだいと名づけて、某月吉日をえらび、天子御みずから玉璽を捧げて、魏王にこれをゆずるという、大典を挙げ行うことをお薦め申すべきです
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)