“殿楼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
でんろう85.7%
うてな14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
安土あづち殿楼でんろうに人は多いが、その中にも彼はたえず追求しているのだった。——真実な生活味と、人間の感じがする人間とを。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四階の殿楼でんろうを昇りその上に着きますと、誠に綺麗きれいな一室の中央にひかえて居りますとうとき御方のそのそばに大王殿下が坐をかまえ、二、三の将校は外の方に座り数名の侍従官は外側に立って居るです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
もし呉を平げたあかつきには、かの漳水しょうすい殿楼うてな——銅雀台どうじゃくだいに二女を迎えて、共に花鳥風月をたのしみながら自分の英雄的生涯の終りを安らかにしたいものだと、今なお心に夢みているのだった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)