“春陽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はるび40.0%
しゆんやう20.0%
はるひ20.0%
はる10.0%
10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
春陽はるびがうららかに射してはいたけれど、まだ大気が冷くて木の芽もふくらんでいなかった。
或る素描 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
山々の雪は里地さとちよりもきゆる㕝おそけれども、春陽しゆんやう天然てんねんにつれて雪解ゆきげに水まして川々に水難すゐなんうれひある事年々なり。
鼬の大きさは四尺もあろうか、それが後足で立ち上り、前足をブラブラ宙に泳がせ、その茶色の体の毛を春陽はるひにキラキラ輝かせながら、唄声に連れて踊る態は、可愛くもあれば物凄くもあった。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
隣室で時計が十一時を報じ、なま暖かい春陽はるの光が洪水のように室に充ち窓下の往来を楽隊が、笛や喇叭ラッパを吹きながら通って行くのも陽気であった。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この離座敷へも、午後の春陽は射して来ていて、柱の影を、畳へ長く引いていた。
甲州鎮撫隊 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)