“ひなた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
日向81.7%
日南10.4%
2.8%
日陽1.5%
陽向1.2%
日表0.6%
太陽光0.3%
日和0.3%
日常0.3%
陽南0.3%
(他:2)0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寿蔵碑じゅぞうひには、浦賀うらが大磯おおいそ大山おおやま日向ひなた津久井つくい県の地名が挙げてある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
南が玄関でふさがれているので、突き当りの障子が、日向ひなたから急に這入はいって来たひとみには、うそ寒く映った。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
昼の時は、まだ私という少年こどもも、その生命いのち日南ひなたで、暑さに苦しい中に、陽気も元気もありました。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
チヽと鳴き乍ら春の日南ひなたに群れ立つ小鳥、八五郎は五六歩追ひすがりましたが、娘の姿はもう何處にも見えません。
いやすべては互いに裏となり表となり、かげとなり、ひなたとなって生かし、生かされつつある貴い存在ものなのです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
◎私も蔭になりひなたになり色々龍馬の心配をしたのですからセメて自分の働た丈の事は皆さんに覚えて居て貰い度いのです。
千里駒後日譚 (新字旧仮名) / 川田瑞穂楢崎竜川田雪山(著)
とか何とかわめき立てながら、口を割るようにして、日陽ひなた臭いなおし酒を含ませたので、福太郎は見る見る顔が破裂しそうになるくらい真赤になってしまった。
斜坑 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「お嬢さんに逢いましたが、良い娘ですぜ、少しやつれてはいるけれど利口そうで、愛敬があって、縁側へ向かい合って掛けると、日陽ひなたで梅の花がプーンとにおう」
窓外を見ている啓吉の目の中に段々記憶のある町が走って来る。——渋谷の終点で降りると、隆山は陽向ひなたに目をしょぼしょぼさせて、
泣虫小僧 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
いずれ親譲りがある筈だった財産というのも、近頃親の年齢甲斐としがいもない道楽で、陽向ひなたに出した氷のようにズンズン融けてゆくという話である。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
背を刺すような日表ひなたは、蔭となるとさすが秋の冷たさがくぐまっていた。喬はそこに腰を下した。
ある心の風景 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
日蔭は日表ひなたとの対照で闇のようになってしまう。
冬の蠅 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
北枕なぞを喰うた後で、外へ出て太陽光ひなたに当ると、眼がうてフラフラと足が止まらぬ位シビレます。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
野のかどに背を後ろに日和ひなたぼっこをして、ブンブン糸繰いとくぐるまをくっている猫背の婆さんもあった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
柳原やなぎはら仕入しいれ染返そめかへしこんヘルだから、日常ひなたに出ると紫色むらさきいろに見えるやつ穿いて
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
昼間、藁部屋わらべや陽南ひなたねこといっしょににぬくとまりながら、鳴らしているときは、木之さんも年を喰ったと村人が見て通った。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「僕なんか、最初っから間違っていたんですね。僕等は、百姓の子だから、百姓をやっていればよかったんですよ。まるで、もぐらもちが陽当ひなたに出て行ったようなもんで、いい世間のもの笑いですよ。」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
『ちよいと、旦那、あなた○○さんでせう』と十六歳の半玉雛太ひなたに看破されてしまつた。
小熊秀雄全集-15:小説 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)