“糸繰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いとくり57.1%
いとく42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
室町むろまち末の人々にうたい飽かれた歌が、この尾張あたりへ伝って来て、農家の娘の糸繰いとくり歌などになまってよくうたわれている。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
成程ちいさいうちから機織はたおり糸繰いとくりばかりさせて置いて、手習などをさせんから手の書けないのは無理もないが、俗にいう貧の盗みに恋の歌とやら、妙だなア
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
勿論養蚕ようさんとか地機じばたとか糸繰いとくりとか、若干農村に縁のある内職も探し得たであろうが、何にしても労働が土と関係が薄くなるようでは
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
駄菓子だがし草鞋わらじ糸繰いとくりの道具、膏薬こうやく貝殻かいがらにはいった目薬、そのほか村で使うたいていの物を売っている小さな店が一軒きりしかなかったのである。
おじいさんのランプ (新字新仮名) / 新美南吉(著)