“日表”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひおもて50.0%
ひなた50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところがこれまでは日表ひおもての山の方であるから雪も格別沢山はない。五、六寸積って居る所もあればまた積って居らぬ所もある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
真桑瓜まくわうりは尖の方よりもつるの方がよく熟して居るが、皮に近い部分は極めて熟しにくい。西瓜などは日表ひおもてが甘いというが、外の菓物にも太陽の光線との関係が多いであろう。
くだもの (新字新仮名) / 正岡子規(著)
日蔭は日表ひなたとの対照で闇のようになってしまう。なんという雑多な溷濁こんだくだろう。そしてすべてそうしたことが日の当った風景を作りあげているのである。
冬の蠅 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
背を刺すような日表ひなたは、蔭となるとさすが秋の冷たさがくぐまっていた。喬はそこに腰を下した。
ある心の風景 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)