“びより”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
日和97.4%
日向2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
葉山へ移ってから、二三日の間は、うららかな秋日和びよりが続いた。東京では、とても見られないような薄緑の朗かな空が、山と海とをおおうていた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
倉地は昨夜のふかしにも係わらずその朝早く横浜のほうに出かけたあとだった。きょうも空は菊日和びよりとでもいう美しい晴れかたをしていた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
十月の小春日向びよりに、先づ「愛閑」の五律がある。其一二は「五風将十雨、暖日小春天、」五六は「文章元戯楽、安逸是因縁」である。「冬晴」二絶の一は例の愛書の癖を忘れない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)