日和ひなた)” の例文
が、しゅうとめと嫁との間は余り面白くないらしく、嫁はいつもおどおどと小さくなっていた。それを夫が、陰になり日和ひなたになりしてかばっているのは誰の眼にもわかった。
野のかどに背を後ろに日和ひなたぼっこをして、ブンブン糸繰いとくぐるまをくっている猫背の婆さんもあった。名代なだいの角の饂飩屋うどんやには二三人客が腰をかけて、そばの大釜からは湯気が白く立っていた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)