“脾肉”の読み方と例文
読み方割合
ひにく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
地方土着の士人に至りてはなお脾肉ひにくせたるを慨嘆し、父祖伝来の戎器じゅうきを貯蔵して時機をちたる、これ当時一般の状態にあらずや。
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
国境を守って、松倉家からの注進を聞きながら、脾肉ひにくたんを洩しているうちに、十余日が経った。いよいよ十二月八日、上使板倉内膳正いたくらないぜんのしょうが到着した。
恩を返す話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
駒木根おろしと岩を噛む大洋の怒濤とに育てあげられた少壮血気の士、いささか脾肉ひにくの嘆にくれていたところへ、生まれてはじめての華やかな舞台へ乗り出して
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)