“西方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいほう26.3%
さいほう26.3%
さいはう21.1%
せいはう5.3%
にしかた5.3%
にしがた5.3%
にしのかた5.3%
むこう5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
げん明治四十一年頃めいじしじゆういちねんごろからはじまつた活動かつどうおいては鎔岩ようがん西方せいほう數十町すうじつちよう距離きよりにまでばし、小諸こもろからの登山口とざんぐち七合目しちごうめにある火山觀測所かざんかんそくじよにまでたつしたこともある。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
彼は彼等に比べれば勿論、後代のクリストたちに比べても、決して遜色のあるジヤアナリストではない。彼のジヤアナリズムはその為に西方さいほうの古典と肩を並べてゐる。
西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
十字架のななめしたるも灯明を供へし墓も西方さいはうの人
で、たとへば「おもはぬ大利たいりあり」とか「物事ものごと蹉跌さてつあり、西方せいはうきやう」などといふ、かんがへれば馬鹿ばからしい暗示あんじ卓子テーブルかこ氣持きもちへんうごかすことわれながらをかしいくらゐだ。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
日本女学園のやんちゃな連中で、片瀬かたせ西方にしかたにある鮎子さんの別荘を根城ねじろにして、朝から夕方まで、海豚いるかの子のように元気いっぱいに暴れまくる。
キャラコさん:07 海の刷画 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ところがです、東方ひがしがたへ付くのか、西方にしがたへ付くのか、だれも知らない、そんなことを言って、二百人の農兵もどうなるかわからない、そういうことを
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
いま左迄さまで有要いうえうともえぬこの孤島はなれじまも、いまより三十ねんもしくば五十ねんのちわが日本につぽん世界せかい大權力だいけんりよくふるはんとするとき西方にしのかた歐羅巴エウロツパたいする軍略上ぐんりやくじやう如何いか得易えやすからざる要鎭えうちんとなるかは
それにもかかわらず、ほら、御覧の通り、機関車の操縦室キャッブの床から落ちた血の雫は、こんな処まで続いているじゃないか⁉ いや、それどころかまだまだ西方むこうまで続いている様だ。
気狂い機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)