“蹠”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
あしのうら31.1%
あしうら27.9%
あなうら14.8%
うら13.1%
かかと4.9%
あうら1.6%
あし1.6%
かゝと1.6%
くるぶし1.6%
せき1.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“蹠”を含む作品のジャンル比率
文学 > ドイツ文学 > 戯曲50.0%
文学 > イタリア文学 > 詩21.4%
文学 > フランス文学 > 小説 物語5.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
道形はあっても岩の破片が雪崩れかかっているので、其中へ大股に割り込むとあしのうらが刺されるようだ。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
寝台と壁の間の床の上に、裸の人間の足……乾いて小さくしなびた老人のあしのうらがつきだされていた。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
たくみにすきを窺へるナヴァルラの者、そのあしうらをもてかたく地を踏み、忽ち躍りてをさを離れぬ 一二一—一二三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
波打際で海に向って立っていると、波が静かに押し寄せて来て、あしうらかかとの下の砂をすこしずつさらって行く。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
私たちがほとんど忘れたままでゐる自分のあなうらよりももつと低いところに。
水に沈むロメオとユリヤ (新字旧仮名) / 神西清(著)
石臼のほとりに飛べやかんすずめ地面ぢべたの雪にあなうらつけて
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
児玉さんは、病人の右の足のうらと左の足の蹠の表面を、その棒の先でかかとから爪先へソロソロと数回擦り上げた。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「なんしろ、俺の身体は頭の上に毛が幾本あって、足のうらに筋がいくつあるということまで、ちゃあんと呑込んでる先生だから、一目で見破られちまった」
松崎が、立寄った時、カイカイカイと、ちょうど塀の内で木が入って、紺の衣服きものに、黒い帯した、円いしりが、かかとをひょい、と上げて、頭からその幕へ潜ったのを見た。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
余所よそでは人がかかとであるいている。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
母がどんどん行ってしまうのであとを追いかけようとするけれども、二人の間にはガラスのかけらがうざうざするほど積まれていて、脚を踏み入れると、それが磁石じしゃくに吸いつく鉄屑てつくずのようにあうらにささりこんだようでもある。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
まあ、ちょっと考えても御覧なさい、空色の地に、細い細い、とても人間の頭では考えられないくらい細い縞があって、その縞のあいだあいだに、眼とあし、眼と蹠という風に模様がはいってますのよ……。
たかるだけでしもせず喰ひつきもしないやつはいゝけれど、尺とりだけには用心せねばならない、足のかゝとからぼんくぼまで計られると三日の中になねばならないからなと、眼を配つて林をくゞりけると、廣いシラチブチへ出る。
筑波ねのほとり (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
彼の天鵞絨びろうどの靴の上には、褲子くうづの裾を巻きつけた、意気なくるぶしが動いてゐる。
パステルの竜 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
退避したり、走ったり、疲れて木陰に休んだり、時計を見てこうしてはおられぬと立ち上がって、まめのため踏みつけるたびに痛い足せきにひやひやして小石路を歩いたり、一つの地区から次の地区へ移るのに意外に暇どって、身体も疲れるが気力も疲れた。
長崎の鐘 (新字新仮名) / 永井隆(著)